米新下院議長がやっと選出、約3週間ぶりに議長不在解消
(last modified Thu, 26 Oct 2023 12:06:19 GMT )
10月 26, 2023 21:06 Asia/Tokyo
  • マイク・ジョンソン氏
    マイク・ジョンソン氏

米国下院議員らが現地時間の25日水曜夜、約3週間ぶりにようやく共和党のマイク・ジョンソン氏を第56代議長に選出しました。

現地時間の今月3日火曜、共和党の下院議長だったケビン・マッカーシー氏が党内戦で初めて下院議員により解任されました。

マッカーシー氏は、アメリカ史上初めて党員の提案により解任された下院議長となっており、今回党員の一人が提示した案により、この政治的運命を背負うこととなりました。

フランス通信によりますと、ジョンソン新下院議長トランプ前米大統領の熱烈な支持者で、2020年米大統領選挙の結果取り消しを求めた法的チームの取り組みの立役者です。

米CNNによりますと、ジョンソン氏の選出により、ケビン・マッカーシー氏が3日に議長職を解任されてから約3週間にわたって議長不在という異例の事態が解消されました。

採決ではジョンソン氏が220票、下院民主党トップのハキーム・ジェフリーズ氏が209票を獲得しました。議長選出をめぐっては共和党内の対立で混乱があったものの、今回の採決では欠席した1人をのぞいて全共和党員がジョンソン氏を支持しました。

ジョンソン氏は議長選出後の初の演説で、政府機関の閉鎖を回避するために議会が「ただちに」債務危機の問題に取り掛かると述べました。期限直前の9月末に成立したつなぎ予算は11月17日までの支出をまかなうもので、新たな予算措置が求められています。

ルイジアナ州選出のジョンソン氏は共和党内の4番目の候補で、弁護士を経て2016年に下院議員に初当選し、下院共和党会議の副議長を務めています。

ジョンソン氏は「これは簡単なことではなく、難しい決断をくださなければならない」「だが今行動を起こさなければ、結果は耐えられないものになる」などと訴えたほか、債務問題に関する委員会を新たに設置することも明らかにしました。

マッカーシー氏がバイデン現政権と債務上限引き上げ及び短期予算案の可決を交わしたことにより、強硬派の共和党とトランプ前大統領支持者はマッカーシー氏の業績に不満を抱いていました。

なお、トランプ氏は25日、下院議長選では誰も支持しないと述べていましたが、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」への投稿でジョンソン氏の議長就任を祝福し、同氏の議長選出に自身が大きく寄与したと主張しています。