7月 28, 2024 16:37 Asia/Tokyo
  • 移民の強制移住;五輪と同時にパリの難民状況を隠蔽しようする仏
    移民の強制移住;五輪と同時にパリの難民状況を隠蔽しようする仏

フランスの複数の人権団体が、「パリ五輪の開催に合わせた移民への対処は、憲章に書かれた『人間の尊厳の保持、友情、差別されない』に代表されるオリンピック精神の価値観に完全に矛盾するものである」としました。

パールストゥデイによりますと、フランス政府は、パリ・オリンピックが開幕する数日前、移民を複数の小さな街に強制的に移すという差別的な政策を取り、国民の怒りを引き起こしました。移民が自分たちの街に移された住民たちは怒りとともに、「政府は、オリンピックに合わせてパリを浄化するためにこのような行動に出た」と語っています。

この件に関してはフランスの複数の人権団体も、「統計記録によれば、フランス警察はオリンピック開幕1年前から移民・難民ら計1万3000人をパリから他の場所へと移した」としています。

人権団体はまた、これらの措置がパリの貧困と悲惨な様を隠すためのものであり、オリンピック憲章に書かれた「人間の尊厳の保持、友情、差別されない」に代表されるオリンピック精神価値観に完全に矛盾するものであるとも指摘しています。

カタールに拠点を置くアル・アラビーTVの記者は、オリンピック開催前のパリの様子について、「オリンピック開幕に向け準備をしているパリの状況は次のようなものだ;清潔な通りや広場がオリンピック関連の表示や五輪カラーで飾られている。しかし、この一大イベントに沸くパリのロマンチックなイメージの裏には、暗澹たる苦い人間の現実が隠れている。治安部隊が、数千人の難民・移民を人目から遠ざけたのだ」と説明しています。

さらに、非営利の民間人道・医療援助団体MSF「国境なき医師団」のコーディネーターは、「私たちは今日、職場に行くのに治安部隊や警察が大勢配置された電車や地下鉄の駅を通らなければならなかった。これにより私たちの間では、我々がサービス提供している法的在留許可を持たない人々に関する懸念が高まっている」と述べています。

英紙テレグラフはこれに先立ち、フランスでの五輪開催に向けた厳戒態勢を取り上げ、「パリは、かつてドイツにより占領された時代に次ぐレベルの警察や兵士を目にしている」と報じていました。

 


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