テレグラムCEOが逮捕:パレスチナ人虐殺の報道と米の圧力で
(last modified Tue, 27 Aug 2024 09:20:37 GMT )
8月 27, 2024 18:20 Asia/Tokyo
  • 通信アプリ・テレグラムのパヴェル・ドゥロフCEO
    通信アプリ・テレグラムのパヴェル・ドゥロフCEO

CIA米中央情報局の元分析官は、西側諸国が通信アプリ・テレグラムのパヴェル・ドゥロフCEOの逮捕によってロシアへのけん制を目論んでいるとしました。

【ParsToday国際】フランスの各メディアは26日土曜、テレグラムの創設者であるドゥロフCEOがパリの空港で逮捕されたと伝えました。

ロシアに加えてフランスの国籍も持つドゥロフ氏は以前より、フランス当局の監視対象となっていました。同国のメディアは、今回のドゥロフ氏逮捕の理由として、捜査当局へ協力しなかったことや資金洗浄、麻薬密売の容疑を挙げ、懲役20年の判決が下される可能性もあるとしています。

CIA元分析官であるラリー・ジョンソン氏は、フランス政府によるドゥロフ氏逮捕について、SNSのXに「私の見たところ、フランスをはじめとした西側はドゥロフ氏逮捕で間違いを犯した。なぜなら西側は、今回の行動がロシアに対するけん制になると思っていたからだ」と投稿しました。

続けて、「西側から見て問題となるのは、一つのことだ。それは、ドゥロフ氏がウクライナ戦争やイスラエル政権が行うパレスチナ人虐殺について取り上げていることだ。このようなニュースが特にイスラエル政権に圧力をかけていることから、西側は同氏を沈黙させる道を探していた、と私は考えている」と説明しました。

その上で、「西側はドゥロフ氏を、一部の組織を検閲対象としなかったことから、テロ容疑で告訴しようとしている」としました。

米紙ウォールストリート・ジャーナルはこの件をめぐり、フランス当局者の話を引用しながら、「ドゥロフ氏のフランスでの逮捕は同国とロシアとの間に新たな緊張を引き起こすだろう」と伝えています。

このような中、ロシア当局は、ドゥロフ氏との接見を求めたものの、フランスからの返答がないことを明らかにしました。

在仏ロシア大使館は声明で、「我々はフランス当局に対し、ドゥロフ氏逮​​捕の理由を即刻明らかにし、また、同氏とロシア領事館との接見機会を設けるなどその権利を保護するように求めた。しかし今のところ、フランス側は協力に応じていない」と説明しました。

一方、ロシアのメドベージェフ安全保障会議副議長は、ドゥロフ氏の逮捕を受けて自身のテレグラムに、「FBI米国連邦捜査局に協力したマーク・ザッカーバーグ氏と違って、ドゥロフ氏はロシアの敵にとり予測不可能かつ危険な存在だ。同氏には、イーロン・マスク氏やザッカーバーグ氏と似通った所は一切ない」と投稿しました。

そして、「ドゥロフ氏が、”祖国”を”時間”のように選ぶのは不可能なのだと理解する時が来たのだ」としました。

テレグラム元報道担当のロブシュキン氏は、ドゥロフ氏の逮捕に関して、「この命令は米国から要請されたものだろう」としています。

Xのオーナーであるイーロン・マスク氏は、「FreePavel」というハッシュタグを用いX内でドゥロフ氏の釈放を呼びかけています。

 

 


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