9月 12, 2024 18:36 Asia/Tokyo
  • トランプ氏を免責する米の司法制度
    トランプ氏を免責する米の司法制度

米国の一部の州裁判所が様々な事件で同国のトランプ前大統領に対する判決を延期する決定を下したことは、米国の司法制度の正義に対する疑問を投げかけています。

【ParsToday国際】米連邦最高裁判所および同国の司法機関は、あらゆる事件について政治・法的独立を主張してきました。しかし、トランプ前大統領に関しては、様々な事件で有罪が証明されているにもかかわらず判決が延期されており、司法に別の力がはたらいていることを物語っています。

ニューヨークの裁判所の判決によると、「黙秘権事件」におけるトランプ氏に対する判決は、今年11月の大統領選後に言い渡される見通しです。しかし本来、トランプ氏に対する判決は今月中旬に発表されるはずでした。

ここでは、トランプ氏の犯罪に対するアメリカの司法制度の沈黙について、イランの新聞「レサーラト」に掲載されたハニーフ・ガッファーリー氏の論説を取り上げます。

物議を醸した2020年の米大統領選、そしてジョージア州の選挙結果を偽装しようとしたトランプ氏の公然たる試みから4年が経過した現在、トランプ元大統領は司法の信頼を脅かそうとしている。

アメリカの司法制度がもはや、同国の安全保障と政治構造に依存する変数と化し、政府高官に対する訴訟では自らの主張する独立性を高く掲げる意志がないことは、もはや火を見るより明らかである。

このことは、元ポルノ女優に対するトランプ氏の黙秘権を巡る訴訟のニューヨーク裁判所の判決を見れば分かる。今年6月、ニューヨーク裁判所の陪審員は、元ポルノ女優のストーミー・ダニエルズ氏への「不道徳な」支払いの隠蔽、及び商業文書の偽造罪でトランプ氏を有罪とたが、今年11月の大統領選で当選するチャンスを残すべく、彼を処罰から免れさせた。この法廷で可決されたこと、そしてこれから可決されることは、アメリカの司法、政治、安全保障構造における絶対的な不公正を裏付ける証拠である。

2020年大統領選への「干渉」をめぐるトランプ氏に対する米特別検察官の新たな控訴提起も、黙秘権事件や脱税事件と同様の運命をたどった。もしトランプ氏がこの選挙に勝てば、合衆国憲法に照らし、有罪判決にもかかわらず彼自身と周囲の人々には恩赦が下され、前述の事件の終結を宣言できることになる。ここで、トランプ氏に懲役刑や罰金刑を言い渡したとしても、法の執行には何の効果も持たないのだ。

 


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