露「ウクライナはNATOに加盟できない」/独「ロシアはNATOにとって脅威」/元米国防総省アナリスト「米はもはやNATOを望まぬ可能性」
(last modified Wed, 19 Feb 2025 11:08:20 GMT )
2月 19, 2025 20:08 Asia/Tokyo
  • 訓練中のNATO軍兵士
    訓練中のNATO軍兵士

ロシア外務省は「NATOはウクライナの加盟承認という約束を撤回すべきだ」と警告しました。

【ParsToday国際】ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は18日、「ロシアとして、ウクライナのNATO加盟は受け入れられない」と語り、NATOが2008年に公約したウクライナ加盟を撤回すべきだと主張しました。

 

ドイツ国防相「ロシアはNATOにとって脅威」

ウクライナ戦争終結および、ロシアとの和平確立に向け世界規模での動きが進む中、ドイツ当局は挑発的な発言により対立を煽ろうとしています。ドイツのピストリウス国防相は19日、「ウクライナ戦争が終結してもNATO加盟国にとってロシアの脅威は残り続ける」と主張しました。また、「専門家は今後4年から7年以内にロシアがNATO加盟国の領土を攻撃する可能性があると予想している」としました。

 

ロシア大統領府報道官「ウクライナのEU加盟には賛成、NATO加盟には反対」

ロシア大統領府のドミトリー・ペスコフ報道官は18日、サウジアラビアで行われたウクライナ戦争をめぐる米露代表団の会合について、「ウクライナはEUには加盟する権利があるが、NATOでは話が違ってくる」と述べました。さらに、「ウクライナのEU加盟は各国の国家主権的な権利であり、誰も他国に代わりこの件について決定を下すべきではない」とする一方、安全保障とNATOなどの軍事同盟への加盟は条件が全く異なるとし、「この問題に関するロシアの立場は極めて明確である」と強調しました。

 

EU上級代表「ロシアは和平を望んでいない」

EUのカヤ・カッラス外務安全保障政策上級代表は18日、「ウクライナでの平和維持活動について語るのはまだ時期尚早だ。それは、ロシアが和平を望んでいないからだ」と述べました。また、「ウクライナがロシアとの悪い合意を拒否できるよう、我々はウクライナ情勢に焦点を当てる必要がある」と語りました。これに先立ち、ロシア外務省のロディオン・ミロシュニク特使は、ロシアの同意や合意なしに「平和維持軍」を装ってウクライナ領内に侵入する部隊はロシア軍の合法的な攻撃の標的となると強調しています。

 

米アナリスト「リヤド会談はNATOの終焉となりうる」

元米国防総省アナリストのマイケル・マルーフ氏は、サウジアラビアの首都リヤドで行われた米露当局者によるウクライナ戦争関連の協議について、「NATOの終焉を意味するかもしれない」と語りました。マルーフ氏は、「NATOの終焉とは、ヨーロッパにできるのはせいぜい地域的な軍事同盟を形成することで、EU32カ国の間ではもはや統一的な軍事同盟を結成できないという意味だ」と語りました。また、「現在の状況を考えると、欧州諸国は1つの問題で見解の一致をみることはできなくなっている。それは、現在すでにEUとNATOに結束力が存在しないことと同様である」としました。

 

 


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