人間性の終焉;国連事務総長、「ガザの状況は想像を絶する」
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人間性の終焉;国連事務総長、「ガザの状況は想像を絶する」
アントニオ・グテーレス国連事務総長が、「ガザ地区全体の人道状況は想像をはるかに超えた、もっと醜悪なものである」と語りました。
【Parstoday国際】グテーレス事務総長は29日火曜、西アジア情勢に関する国連安全保理会合において「西アジア地域は暴力と情勢不安を抱え、根本的な変化の最中にある。シオニスト政権イスラエルは約2か月間にわたり、食糧、燃料、医薬品、商業物資の供給を遮断し、200万人以上のガザ在住パレスチナ人から死活にかかわる支援を奪っている」と述べています。
イルナー通信によりますと、グテーレス事務総長は「引責を保証し、国民の和解を促進し、シリアの長期的な復興と国際社会へのさらなる統合の基盤を築くような政治的移行」を強調するとともに、「西アジア全域の人々は、終わりなき紛争や苦しみではなく、より良い未来を迎えるべき存在だ」と付け加えました。
また、「ガザ地区で今なお続く紛争と破壊、そしてこの地区に課せられた全くの非人道的な生活環境によって、地区住民は繰り返し攻撃され、ますます狭い空間に閉じ込められ、死活にかかわる支援をも奪われている」と語っています。
さらに「ガザは将来のパレスチナ国家にとって不可分な一部であり、今後もその一部として存続しなければならない。安保理は国際法に従い、ガザ地区の領土を縮小する全ての行為も含めた、同地区の住民や領土の変更を狙う一切の試みを拒否してきた」と強調しました。
シオニスト政権はアメリカ政府の支援を受けて、2023年10月7日から2025年1月19日までの期間にわたり、ガザ住民に対する壊滅的な戦争を開始しました。この戦争は広範囲にわたる破壊と多数の人的犠牲者を出したものの、パレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスの殲滅および、シオニスト捕虜の解放という公約目標は達成されていません。
2025年1月19日、ガザではハマスとイスラエル政権の合意に基づき停戦が成立しましたが、イスラエル軍は停戦条項に違反し、去る3月18日朝にはガザへの軍事侵攻を再開しました。各国は防衛手段を持たないガザ在住の女性や子供たちに対するイスラエルの犯罪を止めさせようとしているもの、こうした努力は現時点までは奏功していません。