2025年の8ヶ月間で51人の女性が殺害;女性殺害危機に陥った英国
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イギリスで女性の殺人被害者数をカウントしている市民活動・フェミサイド調査は、今年初めから去る9月4日までの間に1人以上の男性によって殺害された13歳以上の英国人女性と少女51人の名前と人数を記録しました。
(last modified 2025-11-02T10:12:01+00:00 )
11月 01, 2025 19:00 Asia/Tokyo
  • 2025年の8ヶ月間で51人の女性が殺害;女性殺害危機に陥った英国
    2025年の8ヶ月間で51人の女性が殺害;女性殺害危機に陥った英国

イギリスで女性の殺人被害者数をカウントしている市民活動・フェミサイド調査は、今年初めから去る9月4日までの間に1人以上の男性によって殺害された13歳以上の英国人女性と少女51人の名前と人数を記録しました。

英国における家庭内暴力に関連した殺人や死亡に関する報告は遅れて公表されることが普通であり、多くの報告書では2025年のデータはまだ完全なものにはなっていません。

【ParsToday国際】タスニーム通信によりますと、公式の情報源や報告書から、近年イギリスで多発している「女性殺害」、つまり「男性による女性殺害」という現象を検証することが可能です。

英国のフェミサイド調査は、2025年初めから去る9月4日までの間に1人以上の男性によって殺害された13歳以上の英国人成人女性と未成年の女子51人の数と名前を記録しました。

ONS英国国家統計局の2024年3月までの1年間の報告書によれば、イングランドとウェールズでは108件の家庭内殺人が記録され、そのうち83人が女性、25人が男性となっています。

2025年3月、DV家庭内暴力プロジェクトの第4回年次報告書が発表されました。この報告書では、2020年4月1日から2024年3月30日までのDV関連の死亡事件を調査し、262件のDV関連での死亡を記録しています。このうち、98件は被害者による自殺が疑われ、80件は親密なパートナーによる殺人、39件は成人の家族による殺人でした。

2025年9月、女性殺害に関する国勢調査(FEMIS)は2022年の最終データを発表し、「英国で122人の女性が男性に殺害され、そのうち62人は現在のパートナーまたは元パートナーに殺害された」と報告しました。女性や子供へのDV撲滅を目指すチャリティ団体「ウィメンズ・エイド」はこの報告書に対し、英国における成人女性と未成年女子に対する暴力は依然として組織的なのものであり、国内の女性に対する暴力の予防と保護には深刻な障壁が存在することを確認しています。

ここで注目すべきことは、分析結果からは「関係を断つ」こと、あるいは別れようと試みることが、親密なパートナーによる殺人における重要な危険因子であることが判明していることです。多くのケースでは、女性が被害者であったか、あるいは関係を断とうとしていました。

報告書「英国における非致死性絞殺事件の発生状況:2025年4月」は、「非致死性絞殺事件」、つまり襲撃を受けたものの生き残った事件の状況を検証しています。報告書によると、英国の家庭内暴力事件では、女性が殺人を犯す前に非致死性絞殺事件を経験することが多いことが示されています。その結果、2021年から英国では新たな法律が施行され、非致死性絞殺事件は独立した犯罪として定義され、最長5年の懲役刑が科せられます。

英国議会調査局は最近、「2025年における女性と女児に対する暴力」と​​題する報告書を発表し、現状、政府の取り組み、そして政策課題を検証しています。報告書によると、イングランドとウェールズで記録された犯罪のうち、成人女性と未成年女子に対する暴力は全体の約20%を占めています。英国政府は最近、今後10年以内に女性と女児に対する暴力を半減させるという公約を発表しました。これは、英国会計検査院が今年初め、女性に対する暴力を減らし、家庭や地域社会における女性の精神的・身体的安全を高めるためのこれまでの英国政府の戦略の有効性に疑問を呈したことを受けてのことです。

 

 


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