イスラエルの反ベネズエラ行動が発覚、 イスラエルがベネズエラに求めるものとは?
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イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相
EUを拠点とする非営利メディア「パレスチナ・クロニクル(Palestine Chronicle)が、南米ベネズエラに対するアメリカの敵対行動をシオニスト政権イスラエルが支持する理由を詳述した記事を掲載しました。
「パレスチナ・クロニクル」は、ベネズエラの政権交代を狙った米国の軍事攻撃計画をイスラエルが支持する理由についての記事を掲載し、「イスラエルは、たとえ米兵の命を危険にさらしても、この行動の実行を望んでいる」と報じています。
【ParsToday国際】イスラエルを支持する在米研究機関は、ベネズエラの石油略奪を支持する記事を継続的に発表しています。これらの研究機関のメンバーが米国の対ベネズエラ攻撃に固執するのは、ベネズエラの反体制派とイスラエルの利益との関連性だけに起因するのではなく、こうした段取りが西アジア以外での影響力拡大というイスラエルの思惑に沿ったものであることによります。
この報道ではまた「全てはイラク侵攻への段取りが整えられた時のようなものだ。イスラエルは米国のイラク侵攻を強く支持していたが、同時にこの侵攻に軍事的には参戦しなかった。トランプ支持派のアナリストらは、イラクでの場合と同様にベネズエラの石油資源を略奪する必要性について熱く語っている」とされています。
マドゥロ大統領率いるベネズエラ現政権をいわゆる「テロリスト」政権呼ばわりするのは、イラクのようにベネズエラを攻撃するための下地作りに沿ったものです。ベネズエラは、米国におけるフェンタニル(麻薬性鎮痛剤の一種)危機に関連して、不条理な非難を受けています。シオニスト政権の支持者らは「マドゥロ政権はレバノンのイスラム抵抗組織ヒズボッラーや、パレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスと同盟を結んでいる」としており、さらには「アメリカ本土への攻撃を企んでいる」とも主張しています。
そのアメリカは、イスラエルと他の多くのアラブ・イスラム諸国との関係正常化協定締結を目指し、努力したものの失敗に終わりました。こうしたことを受け、ネタニヤフ首相は今度は中南米諸国に食指を動かしています。しかしながら、中南米で活動する潮流や運動は長年にわたり、パレスチナの大義を支持してきました。この観点から、ベネズエラ政権の打倒はイスラエルにとって重要なのです。

