米国大統領の度重なる干渉主義的発言;トランプ氏は真にイラン国民を気にかけているのか?
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アメリカのドナルド・トランプ大統領
ドナルド・トランプ米国大統領が最近の出来事を受けて、再びイランに対する干渉主義的な発言を繰り返しました。
【ParsTodayイラン国際】イラン当局が抗議者の声に耳を傾けることを強調している中で、トランプ大統領は4日日曜、大統領専用機内における記者団との会話の中で、イラン・イスラム共和国に対し、抗議者への暴力行使について改めて警告しました。イランではここ数日にわたり価格変動、特に通貨の変動と経済状況を原因とする抗議行動が多発しています。
トランプ大統領が干渉主義的な発言を提起している一方で、ペゼシュキヤーン大統領を含むイラン当局者は国民を尊重し、その要求に耳を傾けることを政府の統治原則とみなしています。
これに先立ち、トランプ大統領は自身が立ち上げたSNSメディア「Truth Social」に、イランでの抗議活動への支持を表明する内容を投稿していました。また最近では、昨年6月の12日間戦争後の核施設の再建およびミサイル能力の強化、そしてイランの抗議活動への支援をめぐり、イラン政府に対し軍事行動を示唆しています。
イランのセイイェド・アッバース・アラーグチー外相は、トランプ大統領のこうした主張や脅迫的発言を「無謀かつ危険」と評し、「こうした立場表明は外交に反対、あるいは外交を不必要と考える潮流に影響されている可能性が高い」とコメントしました。さらに「偉大なるイラン国民はこれまで同様、わが国に対する一切の内政干渉をも断固として拒否する。同様に、我が国の強力な軍は警戒態勢を敷いており、イランの国家主権が侵害された場合にどこを攻撃すべきかを正確に把握している」と付け加えています。
トランプ大統領が最近、いわゆるイラン国民への支持と盛んに主張しているのは、2018年5月にJCPOA(包括的共同行動計画、通称;対イラン核合意)から違法に離脱した後、最大限の圧力政策を踏襲して、イランに対する最大限の制裁と圧力を課している時期と重なります。また、トランプ氏は2期目においても、イランに対し最大限の圧力キャンペーンを展開し、12日間の戦争中にはシオニスト政権イスラエルによるイランの核施設への爆撃を直接支援してきました。最近の対イラン脅迫発言の主な目的は、不安の扇動および、継続的な抗議活動や暴力的・破壊的な行動の促進にあると見られています。
同時に、トランプ大統領によるイラン国民への同情を衒った最近の発言は、彼の対イラン政策や行動の経歴と切り離して検証することはできません。在任中にイランに対し経済的、政治的圧力、さらには軍事的脅迫を繰り返してきた人物が今さら同情を主張することは、誠実な立場ではなく、逆に露骨な矛盾に他なりません。この主張を評論するには、トランプ氏の対イラン政策の実績を振り返る必要があります。
トランプ大統領は大統領在任中、イランに対して「最大限の圧力」政策を推進しており、この政策にはイラン政府のみならず国民の日常生活をも標的とした広範な経済制裁が含まれていました。こうした制裁はイラン通貨の急落、医薬品や生活必需品の入手制限、そして数百万人のイラン国民の生活困難を引き起こしました。このような政策を立案し実行した人物が、今になってイラン国民に慈悲深い態度を示すなどとは、到底受け入れられないものです。真の慈悲とは、圧力行使および、国民から生活必需品を奪うこととは矛盾しています。
その一方で、トランプ氏は外交政策において常にイスラエル寄りの姿勢をとってきました。イランへの脅迫や攻撃を含めた、地域におけるイスラエルの行動を無条件に支持していることは、彼の最大の関心がイラン国民ではなく、地域におけるアメリカの同盟者の利益にあることを物語っています。特に軍事面でのイスラエルへの加担や、対イラン圧力行使は、実際にはイラン国民の安全と平和を脅かしています。したがって、トランプ氏の「同情」などという主張は、全く現実的ではなくプロパガンダや政治的手段に近いと言えるものです。
トランプ氏の干渉主義的な発言は、イラン国民に対する彼の不誠実な見方を反映しています。彼は演説の中で繰り返しイラン国民と政府の間に亀裂を生じさせ、自らの政策を正当化しようと努めてきました。こうした発言は決して同情心から出たものではなく、地域におけるアメリカの政治的・地政学的目標を推進するためのものでしかありません。真の同情とは内政干渉ではなく、各国の独立性と自決権を尊重することにあります。
もう一つの重要な点は、トランプ大統領が多くの場面で脅迫的な表現を用いてきたことです。軍事攻撃の示唆や制裁強化は、決して思いやりの表れとは言えません。このようなアプローチは、国民に心理的・経済的圧力をかけ、国内に不安定な雰囲気を生み出すだけです。もしトランプ氏が真にイラン国民を心配しているなら、脅迫や制裁ではなく、対話と建設的な関与の道を選ぶべきだったはずです。
総括として、トランプ氏によるイラン国民への同情まがいの主張は、彼のこれまでの実績とは全く対照的なものです。最大限の圧力政策、イランを脅迫するイスラエルへの支持、そして干渉主義的な発言からは、トランプ氏の主たる目的がイラン国民への支援ではなく、米国とその同盟国の政治・経済的利益の増進にあることが見て取れます。したがって、このような主張は決して人道的で誠実な姿勢ではなく、アメリカの覇権主義の目的に沿った政治的な偽装と捉えるべきだと言えるでしょう。

