イラン・ロシア・中国による同盟結成と西アジアにおける勢力均衡の再定義
-
イラン・ロシア・中国による同盟結成と西アジアにおける勢力均衡の再定義
ヨルダン人アナリストのアフメド・アル・ダルズィ氏が、イラン、ロシア、中国間の戦略的協力の形成に言及し、「この結束はイランの抑止力を強化し、アメリカの軍事的選択肢を制限し、さらには西アジア地域の安全保障上の計算を変える要因である」との見方を示しました。
アル・ダルズィ氏は、イランの核問題に関する最近の情勢変化と外交面におけるアメリカの動向を検討し、「アメリカが軍事的選択肢から引き下がり対話の道に注力していることは力の均衡の変化の兆候である」との見解を示しています。
このアナリストによれば、核問題に限定された交渉という枠組みの受諾、及び複数項目の最大限の要求の放棄、そして地域諸国からの圧力は、米国の意思決定条件がより複雑になっていることを示しているということです。
アル・ダルズィ氏はまた、オマーン海で行われたイラン、ロシア、中国の3カ国による前回の海軍合同演習を、この3カ国間の戦略的パートナーシップの構築の枠組み内でのものと評しました。同氏の見解では、この協力は昨年の軍事情勢変化の後に加速し、地政学的観点から見て地域を超えた影響力を持っているということです。
さらに、ロシアと中国は、イランをそれぞれの輸送回廊とマクロ経済計画における重要な接点とみなしており、このことによりこの三国間協力の重要性が高まっている、とみています。アル・ダルズィ氏は加えて、一連の協力条項の発表における「戦略的曖昧さ」を指摘し、「このアプローチにより抑止力が高まっており、西側諸国にとってこの枢軸の真の力が評価しにくくなっている。また、この協力は必ずしもNATO北大西洋条約機構のような防衛協定を意味するものではなく、技術、経済、安全保障の分野における相乗効果に基づくものである」との見解を示しました。
そして、このプロセスがシオニスト政権イスラエルおよび一部の西側諸国にとって重大な影響を及ぼすと見ており、「この同盟にはイランに加えて国連安保理の2つの常任理事国が存在することから、イランの孤立という従来の構図が変化する」と見ています。
最後に、アル・ダルズィ氏は「もっとも、大規模対立によるコストに対するロシアと中国の備えの程度という主要な問題は依然として残っており、この問題は実際的なレベルでこの3カ国の相互接近の将来を決定づけるだろう」と強調しました。

