イランとアゼルバイジャンの同調:南コーカサスと中央アジア地域の新秩序を再定義する戦略的な足がかり
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イラン道路都市開発大臣と隣国アゼルバイジャン共和国の副首相が、二国間協力に関する覚書に調印しました。
(last modified 2026-02-26T07:27:02+00:00 )
2月 24, 2026 19:38 Asia/Tokyo
  • イラン・アゼルバイジャン間の二国間協力に関する覚書が調印
    イラン・アゼルバイジャン間の二国間協力に関する覚書が調印

イラン道路都市開発大臣と隣国アゼルバイジャン共和国の副首相が、二国間協力に関する覚書に調印しました。

イラン・アゼルバイジャン間の第17回経済協力合同委員会会合の覚書は10項目の主要項目にまとめられ、イランのファルザーネ・サーデグ道路都市開発相とアゼルバイジャンのシャヒン・ムスタファエフ副首相がこの二国間協力文書に調印しています。

この文書は、インフラ、エネルギー、水、その他の経済・社会分野におけるイラン・アゼルバイジャン間の二国間協力の枠組みを概説したものです。運輸分野では道路輸送、国境管理、鉄道輸送の発展といった問題について検討され、合意が成立しました。

また、この文書の重要な骨子にはイランとアゼルバイジャンの国境を流れるアラス川にかかるキャラーレ・アーグバンド橋、アースターラー(イラン北西部国境都市)橋、キャラーレ・ジョルファー街道の拡幅、キャラーレ・スィーイェルード鉄道の接続、両国国境におけるアースターラー鉄道ターミナルの開設など、インフラ事業の実施も含まれており、関係者はこれらの事業化の加速を強調しています。

 

エネルギー分野では、石油鉱区1および2における協力、ならびに関連覚書のフォローアップと実施のための共同作業部会の設置が承認されました。電力分野では、イラン、アゼルバイジャン共和国、ロシアの3か国の電力網の接続、ならびにアゼルバイジャン共和国からイランへの電力輸出などが合意事項に盛り込まれています。

水分野では、ホダー・アーファリーンダムとギズガルエスィ・ダム及び発電所に関する協力、並びにマーラーザード(イラン北西部、アゼルバイジャンとの国境に面したイラン側の村)・オルドゥバード(アゼルバイジャンの飛び地ナヒチェヴァン共和国第2の都市)発電所に関する諸問題について協議・検討が行われ、必要な合意が成立しました。さらに、スポーツ・青少年、文化・社会セクター、観光、農業、税関、産業、投資、その他の経済分野を含むその他の分野においても、双方の間で必要な合意に至っています。

イランとアゼルバイジャン共和国の間で10の主要分野における二国間協力文書が調印されたことは、地域交流の強化と国境を越えた経済交流の再構築に向けた大きな足掛かりだと言えます。 この両国の間の経済関係における最近の情勢変化、特に第17次共同協力文書の調印は、両国が純粋に政治的な関係から構造化された戦略的経済交流へと移行しつつあることを物語っています。このプロセスは、二国間関係の発展としてのみならず、南コーカサス・中央アジア地域の新たな秩序を再定義する上で決定的な経済的出来事として捉える必要があります。

イランとアゼルバイジャンは、東西、そして南北の十字路に位置しています。今回の合意は、イランにとって、南北回廊における「トランジット輸送とエネルギーのハブ」としての地理的優位性を活用する、またとない絶好の機会となっています。ペルシャ湾から黒海、そしてコーカサスから中央アジアへの輸送ルートを繋ぐことで、トランジット輸送による収入が増加し、代替ルートへの依存度が低減するとともに、イランの地位は、副次的なルートから地域経済の中継拠点へと向上すると思われます。

イランとアゼルバイジャン共和国間の電力網接続、共同油田の開発、国境沿いのダムや発電所の建設といった分野における協力は、両国の経済的な結束を示すとともに、南コーカサス地域における新たなエネルギー重視のバランス形成の兆候でもあります。言語、宗教、歴史の共通点を踏まえると、文化関係は南コーカサスと中央アジアにおけるイランの経済外交にとって、柔軟かつ安定した基盤となり、長期的な協力の安定性を確保する要因となります。

イラン・アゼルバイジャン協力文書は決して一技術的合意にとどまらず、経済外交、インフラ整備の優先課題、そして地域への関与に基づく、イランからの新たな経済アプローチを象徴するものだといえるでしょう。

 

 

 


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