ロヒンギャ族に対する暴力の要因、ミャンマー軍(動画)
最近、バングラデシュのロヒンギャ族のキャンプを視察した国連の特使は、声明を発表し、ミャンマー軍をイスラム教徒のロヒンギャ族に対する暴力行為で非難しました。
国連のヤンヒ・リー特使は、この暴力は、これまで想像していたもの以上だと強調しました。リー特使は「ミャンマー軍は集団でロヒンギャ族の女性に暴行し、人々の喉を切り、彼らの子供たちを燃え盛る家の中に投げ込んでいる」と強調しました。
この国連特使の震撼させるような表明は、実際、ミャンマーのラカイン州で起こっている人類に対する暴力の繰り返しと大虐殺に対する深刻な懸念と見ることができます。
ミャンマー軍は1962年からロヒンギャ族に対する流血の暴力を開始しました。ミャンマー西部にあるラカイン州は、緑豊かな森林地帯で、商業や生産の中心地であり、人口の大部分をロヒンギャ族のイスラム教徒が占めています。ロヒンギャ族は数百年前から、この地に住み、7世紀にイスラムが入ってきたことで、イスラム教徒となり、350年間、この地域を王朝が統治してきました。
軍はミャンマーで権力を握ると、ロヒンギャ族をラカイン州から追い出し、この地域を占領するために、彼らをバングラデシュの移民だとし、暴力を開始しました。イギリスの植民地時代には、ミャンマーを含む大陸から複数のグループがラカイン州に移住しましたが、これはロヒンギャ族がこの地域に移住したことを意味するものではありません。
ロヒンギャ族に対する流血の暴力は、軍によって彼らが市民権を奪われた1982年から拡大し、数百人が過激派仏教徒や軍の攻撃により死亡、またはバングラデシュなどの近隣の国に逃げました。
ミャンマー軍は、ロヒンギャ族の市民権を奪うことで、実際、彼らの虐殺を正当化しました。国際社会や人権活動家の沈黙により、ミャンマー軍はロヒンギャ族に対する流血の攻撃を拡大しています。
国連特使の表明は、ミャンマーで連日ロヒンギャ族に対して行われている犯罪の一部を指摘したに過ぎません。こうした中、国際機関は声明を発表し、ミャンマーの政府と軍に対する警告で留まっています。しかしながらこの国の事実が示しているように、ミャンマー軍はこの種の警告に注目を寄せていないばかりか、ロヒンギャ族の状況を伝える報道を制限しています。
いずれにせよ、国連の特使の声明の発表は、ミャンマー政府から、こうした非難を覆い隠す口実を奪っています。現在国際社会にとって、ロヒンギャ族の殺害と彼らに対する非人道的な対応は、目的ある計画された動きであり、それを阻止するためには、国連や国際機関の断固とした対応が必要であることが完全に明らかになっています。