シルクロード経済圏構想とイランの役割
シルクロード経済圏構想・一帯一路の初の国際会議が、中国の習近平国家主席の演説により、北京で開幕しました。
シルクロード経済圏構想の国際会議は、14,15の両日、世界130カ国と70の国際機関の850人を含む1500人が出席し、北京で開催されています。
イランのタイエブニヤー経済財政大臣は、この会議の開催を前に、習国家主席の新シルクロード構想を歓迎し、その実施により、この歴史的なルート上にある国々の連帯と結びつきが強化されることになるとしました。この結びつきの中で、イランは、陸と海からシルクロードにつながる最も重要なルートであり、シルクロード圏の協力の拡大において、効果的な歩みを進めることができます。昨年にも、イランは歴史的な都市であるガズヴィーンで、シルクロード市長国際会議を開催しました。
シルクロードは、15世紀まで1700年間、世界最大の交易ルートでした。この歴史的なルートは、アジアの交易のために、アジアの東と西、そして南を北アフリカやヨーロッパへと結びつけるものです。シルクロード上では、各国の文化が出会うと同時に、さまざまな商品をやり取りする機会も生まれていました。このルートは実際、さまざまな宗教や文化の相互理解、協力、対話を通した共存を強化するためのルートでした。
こうした特徴は、シルクロードの過去の重要性を物語っており、その復活は、このルート上にある国々の人々のアイデンティティの保護を意味します。シルクロードの重要性により、ユネスコもこの問題に関わるようになっています。シルクロードの復活は、平和的な共存と文化的な共通性を強化するものです。
こうしたことから、シルクロードの復活は、2つの点から重要です。ひとつは、中国とシルクロードにつながるその他の国による戦略的な決定です。そしてもうひとつは、経済的、文化的な協力の拡大を強調した新シルクロード構想で、経済、文化、観光面での協力を含んでいます。この努力には、ユーラシア経済連合や中国のシルクロードに関する計画が含まれています。
それらはヨーロッパとアジアをさまざまなルートによって結びつけるものであり、そのひとつに、アルメニアを経由して、イランとインドを結ぶルートがあります。この歴史的なルートでは、イランのチャーバハール港が、シルクロードの陸と海の道を結ぶ要衝になっており、その結びつきは地域の人々にとって最大の財産です。特にイランの人々は、シルクロード上にあるアフガニスタン、インド、中国、その他のアジアの都市を知っており、このルートの復活は実際、イランやその他の文化を振り返るものとなるでしょう。