フランスとロシアの大統領による核合意維持の強調
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ロシアのプーチン大統領とフランスのマクロン大統領
ロシアのプーチン大統領が、フランスのマクロン大統領との会談後、核合意の維持を強調し、フランスとヨーロッパの核合意実施の継続に関する立場を支持しました。
プーチン大統領は、核合意を破棄する理由は存在しないと強調し、「この国際合意を破棄すれば、悪い結果になるだろう」と警告しました。一方のマクロン大統領も、ヨーロッパの企業は、アメリカの制裁にもかかわらず、イランとの協力を継続したいと考えている」としました。
マクロン大統領は、サンクトペテルブルクの国際経済会合に出席するためにロシアを訪問しましたが、実際、この訪問の主な目的は、プーチン大統領と、両国の関心事や重要な問題、特に核合意、ウクライナ危機、シリア情勢について話し合うことにありました。この中で、核合意は最も重要な問題と見なされます。
アメリカのトランプ大統領が、今月8日にアメリカの核合意離脱を発表し、対イラン制裁の復活を強調した後、この合意に参加するほかの国々はこれに反発しました。EUのモゲリーニ外務安全保障政策上級代表は、この行動に反対し、核合意に沿ったEUのイランとの協力を強調しました。イギリス、フランス、ドイツのヨーロッパ3カ国も、中国やロシアと共に、核合意残留を発表しました。
貿易、気候、NATO北大西洋条約機構におけるヨーロッパの役割、核合意といった問題に関するアメリカとヨーロッパの対立の拡大により、ヨーロッパとロシアが互いに近づいています。
EUとドイツやフランスなどの国は、アメリカのロシアに対する制裁に不満を抱いています。
こうした中、ヨーロッパは現在、核合意を維持するために効果的な措置を講じ、アメリカの対イラン制裁の復活の影響を減らす事に関して、イランの圧力に直面しており、ロシアや中国と話し合うことで、これらの国の支持を取り付け、核合意を破棄しようとするアメリカの努力を退けようとしています。
ヨーロッパ諸国は、イランとの核合意の実施を強調すると共に、核合意への残留を発表しています。彼らは、核合意を破棄する口実がないことを知っています。
マクロン大統領は、「IAEA国際原子力機関の情報は、イランが核合意の取り決めを守っていることを示している。そのため、ヨーロッパは核合意の維持を求める」と語りました。
プーチン大統領は、「ロシアはいかなるときも、一方的な行動を支持したことはなく、他国に対して独自制裁を行使したこともない。どのような制限も国連安保理によって行使されるべきであり、そ例外の行動は違法である」と語っています。
重要なのは、プーチン大統領が、マクロン大統領とは異なり、イランのミサイル計画や地域での政策など、核合意以外の問題についての協議に反対していることです。プーチン大統領は、それをイランに強要すれば、核合意の崩壊につながると語っています。