ナゴルノ・カラバフ地区で停戦合意が成立の見通し
4月 05, 2016 22:31 Asia/Tokyo
アゼルバイジャン共和国とアルメニアの係争地となっている、ナゴルノ・カラバフ地区の国防省が、同地区における両国の停戦合意が成立する見通しであることを明らかにしました。
スカイニュースによりますと、自称ナゴルノ・カラバフ共和国の国防省は、軍事作戦の停止を命じたということです。
また、アルメニア国防省の報道官もこの事実を認め、停戦成立に向けた準備が実施されていると語っています。
これ以前に、アゼルバイジャン共和国が3日日曜、一方的な停戦を発表していましたが、双方がこれに違反し、4日月曜と5日火曜も双方による衝突が続いていました。
ナゴルノ・カラバフ地区における、アゼルバイジャンとアルメニアの両国軍の軍事衝突は、先週土曜から始まり、急速に死亡者を出す交戦に発展しました。
一部の情報筋は、この軍事衝突でこれまでにアルメニア軍兵士18名、アゼルバイジャン軍兵士20名以上が死亡したと表明しています。
ナゴルノ・カラバフ地区の領有権をめぐる、アゼルバイジャンとアルメニアの衝突は、1988年に始まり、1992年には軍事衝突に発展しました。
この衝突の影響で、アゼルバイジャン領内にあるナゴルノ・カラバフ地区とほかの7つの都市が、アルメニアの実効支配下に置かれ、1994年5月には停戦が成立しました。
この問題の解決を目指し、ロシア、アメリカ、フランスの主導による欧州安全保障協力機構のミンスクグループが結成されたにもかかわらず、この組織はこれまでに、ナゴルノ・カラバフ問題の解決に効果的な策を講じられないままとなっています。