新型コロナウイルス
EUが一部諸国への制裁を緩和 国連事務総長の呼びかけに応え
-
ボレル上級代表
EU欧州連合が、新型コロナウイルス対策を支援するため、シリア、リビア、イエメンなど一部諸国を対象とした制裁を緩和します。
EUのジョセップ・ボレル外務・安全保障政策上級代表は3日金曜、ベルギー・ブリュッセルで開かれたEU諸国外相らとの会談の後、新型コロナウイルスが感染拡大する一部諸国への制裁の緩和を求めた国連グテーレス事務総長の呼びかけに対し、支持を表明するとともに、「制裁によって、新型コロナウイルス対策で必要な医療機器の輸送を困難にさせてはならない」と述べました。
ボレル上級代表は、この呼びかけをEU諸国が支持するよう希望するとし、制裁によって現在紛争中のシリア、リビア、イエメンなどの諸国に新型コロナウイルス蔓延のリスクが高まるとするEUの見解を説明しました。

先週、国連のドゥジャリク事務総長報道官は国連保障理事会に対し、新型コロナウイルスと厳しい闘いを続ける国々を対象に、制裁解除に向けた行動を起こすよう要請しました。
世界で新型コロナウイルスが大流行し、またロシアや中国などの諸国から対イラン制裁を解除するよう要請がなされたにもかかわらず、米国はイラン制裁を軽減するつもりはないと強調しています。 最近も米国務省が、新型コロナウイルスと戦うイランを助けるため凍結資産を解除するつもりはないと表明したばかりです。
制裁緩和を提起したヨーロッパ自身も、シリアでのいわゆるISIS掃討を謳う米主導有志連合軍で行動を共にしています。一部ヨーロッパ諸国もイエメンとリビアで危機を引き起こし、それを悪化させることに加担しています。
ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。
https://twitter.com/parstodayj