2021年の幕開けに寄せて
(last modified Thu, 31 Dec 2020 12:58:17 GMT )
12月 31, 2020 21:58 Asia/Tokyo

西暦の新年の到来に際して祝辞を述べますとともに、全世界の皆さまに、健康と平和、正義の実現をお祈り申し上げます。

毎年12月25日は通常クリスマスと呼ばれ、毎年全世界で預言者イエス・キリストの生誕日にちなんだクリスマスの祝賀の行事が行われます。この日からちょうど7日目にあたるのが西暦の1月1日の前夜、すなわち12月31日の大晦日の日であり、全世界のキリスト教徒はこの日に皆で集まり、年の切り替わりを祝います。

イラン在住のキリスト教徒や正教会信徒が多数を占めるアルメニア系住民も毎年、クリスマスおよび西暦の年越しを祝う儀式や行事を開催します。首都テヘラン、中部イスファハーン、北西部タブリーズといった諸都市にあるキリスト教徒が多く住む地区の街頭は、一味違った雰囲気を呈し、商店のショーウィンドーはサンタクロースの人形や、クリスマスツリー、色とりどりのオーナメントボール、プレゼントボックスやろうそく、人工の雪などで色鮮やかに装飾されます。イラン人のキリスト教徒らも、世界各地のキリスト教徒と同様に、祈祷やアドベント・キャンドルの点火、賛美歌の歌唱、教会で行われる特別礼拝などに重きをおき、イエス・キリストの生誕日を祝います。

キリスト教徒ではないイランの多くの人々も、世界中でクリスマスの祝賀と式典が一斉に開催されていることから、キリスト教徒らとともに西暦の新年の始まりを祝い、同胞を祝福します。

例年ですと、イランではクリスマスマーケットや展示会が開かれ、キリスト教徒の女性たちが家庭で作ったさまざまなお菓子を販売していましたが、今年は新型コロナウイルスにより市場が閉鎖されたため、中止となっています。

新型コロナウイルスの発生・蔓延とそれに伴う衛生プロトコルの実施により、今年のクリスマスは例年とは異なったかたちとなり、オンラインで儀式が開催されています。

キリスト教徒の人々は、医療スタッフに敬意を表して、昨年までのように今年のクリスマスを祝うことはなく、教会において司祭のみが参加して主の晩餐、祈り、そして祈祷を行い、この式典はクリスチャンの同胞にインターネットを通じてキリスト教徒に向けて生放送されます。

イラン国内には、テヘラン、イスファハン、東西アーザルバーイジャーン州を中心に300以上のキリスト教会が存在します。テヘランには、クリスマスや新年に集会が開かれる教会が、大小合わせて30以上のあります。

テヘランで最も重要で美しい教会の1つは、市の中心部にある聖サーカス教会です。これは1970年に建てられ、テヘランのアルメニア連盟の本部がこの場所にあります。

イスファハンのヴァーンク会、西アーザルバーイジャン州の聖タデウス教会、東アーザルバーイジャン州の聖ステパノス教会は、その美しく芸術的な建築と古い歴史を持つ最も壮大な教会建築の一つです。

イスファハーンにあるヴァーンク教会

2020年が終わりに近づいていますが、新型コロナウイルスの流行は続き、世界中の人々は、この危機に瀕した年を経て、コロナの発生による恐ろしい死者数に直面しています。さて、新年の前夜である今、科学的および経験的な進歩を遂げた医療スタッフが、この邪悪なウイルスを根絶するのに必要な成功を収め、人類の安全と健康を回復させることを願っています。西暦の新年の到来に祝意を表しますとともに、世界中のすべての人々の健康、平和、正義に満ちた一年を切に祈念してやみません。

新年おめでとうございます。

 

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