米ノースカロライナ州で、黒人男性が捜査令状執行中の警官に撃たれ死亡
米ノースカロライナ州エリザベスシティーで21日午前、複数の警官が令状による捜査を行う中で、男性1人が射殺される事件が発生した。
米CNNによりますと、ノースカロライナ州パスクオタンク郡保安官事務は同日午後に記者会見を開き、まだ内容を確認していないものの、当時警官が身に着けていたボディーカメラの映像記録があることを明らかにしました。
射殺されたのは、黒人男性のアンドルー・ブラウン・ジュニアさん(40)で、エリザベスシティー市内に住んでいました。
銃撃に関与した警官は休職処分を受けていると発表されましたが、当局は銃撃についての質問に答えず、捜査令状の中身に関する説明もありませんでした。
事件を受け市議会は緊急会合を開きましたが、市政代行官は外出禁止令を発令することはないと述べました。
市庁舎の外では事件に抗議する人々が集まり、警官に対してだけでなく司法システムに対してより大きな怒りを覚えるという声が聴かれたほか、緊急会合を終えた市議会のメンバーの一人が抗議に集まった人々に向かって「ボディーカメラの映像を直ちに公開するよう当局に求める」と発言し、喝采を浴びていました。
CNN提携局のWTKRが撮影した映像によれば、銃撃現場付近では21日午前に数十人が集まっており、「正義なくして平和はない」と歌う人や、「Black Lives Matter(黒人の命も大切だ)」と書かれたプラカードを掲げる人がいました。
今回のアンドルー・ブラウン・ジュニアさんの死は、20日に白人警官による黒人男性ジョージ・フロイドさん殺害事件の裁判の陪審団が、元警官の被告に対し3つの罪状すべてで有罪評決を言い渡してからの、警官による黒人市民殺害の最初のケースとなりました。
アメリカでは毎年、1300人近くが警官により殺害されていると推計されます。しかしそのうち99%のケースで、加害者である警官は何の罪にも問われていません。
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