ロシアが、核合意内の米の責務の完全復活を強調
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ラブロフ・ロシア外相
ラブロフ・ロシア外相が、核合意に定められた米の責務の完全復活による同国の核合意復帰を強調しました。
イルナー通信によりますと、ラブロフ外相は2日金曜、バーレーンのザイヤーニ外相との共同記者会見において、「アメリカの核合意復帰は、国連安保理決議やこの合意内におけるアメリカの責務の完全復活を意味するものであるべきだ」と述べています。
また、「核合意復活交渉においては、注目に値する進展が見られたが、今なお合意内のすべての項目において見解の一致が見られたわけではない」としました。
そして、「核問題に対するイランの立場は、叱責されるべきものではない。だが、西側諸国はイラン側に新たな取り決めを強制使用としている」と語っています。
IAEA国際原子力機関が、イランによる核合意内の全責務の遵守の事実を繰り返し強調してきたにもかかわらず、アメリカは2018年5月、一方的かつ違法に核合意から離脱し、イランに最大限の圧力をかける方針を打ち出しました。
バイデン米現政権当局者は、米国によるこれまでの最大限の圧力政策の失敗を繰り返し認めてきたものの、これまでのところ、核合意復帰に必要な措置の実施を渋っています。
アメリカ政府は、「双方が核合意に復帰した場合にのみ、対イラン制裁を解除する用意がある」と表明しています。
しかしアメリカのこうした主張の一方で、イランの責務履行の事実はある程度検証可能ですが、米国の制裁解除を検証確認するには少なくとも3〜6か月かかります。
イランは責任を果たす国として、「米国が核合意に違反した国であることを考えると、制裁を解除して核合意に復帰するべきなのはアメリカ側であり、米国の責務実施を検証確認する必要がある」と表明しています。
もっともイラン側は、米国の核合意復帰を急がせたり、固執する意向はないことを強調しています。
核合意復活協議は、オーストリア・ウィーンでの6ラウンドに及ぶ集中的かつ継続的な協議の後、完了に近づいており、各国外交官らは今後数週間内でのこの合意の復活を望んでいます。
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