ノーベル物理学賞、真鍋淑郎氏ら3人の研究者が受賞
10月 05, 2021 20:05 Asia/Tokyo
スウェーデン王立科学アカデミーは5日火曜、2021年のノーベル物理学賞を米プリンストン大学上席研究員の真鍋淑郎氏、クラウス・ハッセルマン氏(ドイツ)、ジョルジオ・パリシ氏(イタリア)の3人に授与すると発表しました。
ロイター通信が5日、スウェーデン・ストックホルムから報じたところによりますと、現在90歳の真鍋氏は気候変動予測のモデルを開発し、複雑な物理システムの理解に画期的な貢献」をしたことが評価されました。
今回の受賞決定に関しての発表文は「複雑なシステムは、ランダム、無秩序、理解困難という特徴がある。今年の物理学賞は、それを説明し長期的な動きを予想する新たな方法を評価するものである」とされています。
真鍋氏は地球温暖化研究の先駆的存在で、1958年に東京大学大学院を修了後、1950年代末からアメリカに渡航し、アメリカ海洋大気庁(当時:気象局)の研究員となって、コンピュータにより気候の変動を分析する研究分野を開拓しました。その後は二酸化炭素濃度の上昇が大気や海洋に及ぼす影響を世界に先駆けて研究し、現代の地球温暖化予測の枠組みを築いてきました。
1997年に帰国し、当時の科学技術庁の温暖化研究チームに着任し、2001年からは再びアメリカにわたり、現在はプリンストン大学上席研究員を務めています。
真鍋さんは現在、アメリカ国籍を取得しています。
日本人がノーベル賞を受賞するのはアメリカ国籍を取得した人を含めて28人目で、物理学賞では12人目になります。
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