ロシア外相、「核合意の代替は存在しない」
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ロシアのラブロフ外相
ロシアのラブロフ外相が、「わが国は制裁解除を目指すオーストリア・ウィーン協議が成功裏に終わることを望んでいる。核合意の論理的な代替は存在しない」と述べています。
ロシアのタス通信によりますと、ラブロフ外相は1日火曜、テヘラン軍縮国際会議にあてたビデオメッセージにおいて、「制裁解除と全関係方面の核合意責務実施を目指すウィーン協議は続いている。ロシアは、この協議が成功裏に終わることを望んでいる」と述べました。
続けて、「安保理決議2231号で強調されている核合意内の責務は、一切の条件なしに全関係方面により遵守されるべきだ」としました。
これ以前にも、ウィーン協議のロシア代表であるウリヤノフ氏が、ツイッターにおいて協議の進展を指摘する中で、「すべての事柄において合意が得られるまでは、一切の合意に達していないということになる。ウィーン協議の成功裏の終了のためには、最後の努力が必要とされている」と述べていました。
ウィーン協議の第8ラウンドは、イランと英仏独中露の4+1グループ、およびEU調整役が参加して進行中です。
同協議は、イラン代表団のイニシアチブにより一連の進展を見せていましたが、特にバイデン米政権をはじめとする西側諸国が、米前政権の行使した違法な制裁の影響の補償に遅れをとり、また最大限の圧力行使政策を続行していることから、アメリカの核合意復帰への真意が疑問視され、協議プロセスそのものが長期化しています。
責任を受容する国であるイランはこれまでに何度も、核合意に違反した側がアメリカであることから、制裁解除により合意に復帰すべきは同国であり、さらにその責務履行状況は検証確認される必要がある、と表明しています。

