オーストリア首相、「プーチン大統領との会談は厳しくも直截的だった」
オーストリアのカール・ネーハマー首相が、現在起きている紛争でのウクライナ支持を表明しながら、ロシアのプーチン大統領との会談は厳しいものだったとしました。
ネーハマー首相は11日月曜、ロシア・モスクワにおいてプーチン大統領と会談しました。
「直截的で明確、かつ厳しい」とネーハマー首相が表現したこの会談と、同首相によるモスクワ訪問は、欧州関係者からは「驚き、非難、否定的」などの様々な反応で受け止められました。
ロイター通信によりますと、ネーハマー首相は、プーチン大統領がロシア軍にウクライナ攻撃を命じた今年2月24日以降で、同大統領と会談した初めてのEU諸国関係者となります。
オーストリアは、大半のEU諸国と比べると全般的にロシア政府と近い関係にありますが、最近の関係は以前ほどではありませんでした。
ネーハマー首相は、ロシアの攻撃に対しウクライナに寄り添うことを表明しており、この攻撃を非難しています。オーストリア政府はまた、他のEU諸国に続いて、自国に駐留するロシア外交官を追放してもいます。
オーストリアは、ロシアからの燃料輸入を必要とする国のひとつであり、年間ガス使用量の80%を同国に頼っています。
ロシアのウクライナ攻撃から47日が経過しましたが、戦争継続に関して諸国は依然として様々な姿勢を見せ、態度を明確にしていません。EUのボレル外務・安全保障上級代表は先日、ロシア・ウクライナ間の軍事紛争を継続させ、政治的メカニズムを使わないよう求める発言を行っています。
一方、イギリスのジョンソン首相も、ウクライナへの自国の新たな軍事支援の一部として、1億ポンド(約1億3000万ドル)相当の対空や対戦車の兵器を、追加でウクライナ政府へ供与すると発表しました。
さらに、アメリカ国防総省のある高官は、自国と同盟国との話し合いにおいて、ウクライナへの長距離防空システム配備に向けた動きがあることを明らかにしています。