ゼレンスキー大統領、「欧州の対露制裁についてEUの足並み揃わず」
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、欧州諸国が対露制裁の第6弾パッケージを導入したことを受け、これらの制限に関してEU欧州連合諸国間では依然として一体性がないことを認めました。
ゼレンスキー大統領は7日土曜、Foxニュースのインタビューで、「対ロシア制裁に関して、EU諸国間で足並みが揃っていない」とし、「EUは統一的な立場を取るべきだ。しかし、特定の制裁に関しては、そうであるとは限らない。EUが科した制裁に我々は感謝している」と述べています。
また、同時に、「制裁政治のレベル」の高さについて米政府および英国政府に感謝し、自身から見て米国を「最も強力な国」と表しました。
今月4日、欧州委員会のフォン・デア・ライエン委員長は、ウクライナで進行中の特殊軍事作戦に関連し、ロシア産石油禁輸制裁を含む、対ロシア制裁の第6弾を発表しました。
これを受け、ゼレンスキー大統領の声明が発表されました。
ゼレンスキー大統領によりますと、今日、対露制裁のさらなる導入に無条件の支持を示しているのは、米国と英国だけです。同大統領は「これまでのところ、米国は制裁政策の推進者として機能していると思う。私の意見では、今日、米国は最も強力な国であり、そうあるべきだ。英国からの制裁支援も同等のレベルだ」と指摘しています。
米国はウクライナに前例のない記録的な軍事および財政支援を行っています。
EC欧州委員会のエリック・マメール報道官は、対露制裁の第6弾パッケージをめぐってECでは議論が続いているとし、ECは合意に達することができると確信していると報告しました。
また、「当委員会は、ハンガリーとスロバキアが2024年末まではロシア産原油購入を許可する方針を踏襲している」としています。
ウクライナで進行中の特殊軍事作戦に関連し、EU諸国は6日金曜、対露制裁の第6弾パッケージ案を採択すると発表しました。
この報道によりますと、EU諸国の大使らは今月月4日から5日までの間に欧州委員会の提案について話し合ったものの、合意には至らなかった、ということです。
今月5日、ハンガリーのヴィクトル・オルバーン首相は、対ロシア石油禁輸制裁を実施する準備のある主要な国や地域はないと述べ、欧州委員会の頑固さがEUを弱体化させる恐れがあると警告しています。

