2月 13, 2023 19:06 Asia/Tokyo

皆様こんにちは。このシリーズでは、イランで実際に使われているペルシャ語の生きたことわざや慣用句、言い回しなどを毎回1つずつご紹介してまいります。

今回ご紹介するのは、「傷の中に骨を残す」です。

ペルシャ語での読み方は、Ostkhaan laa-ye zakhm gozaashtanとなります。

この慣用句は、何かの策略や陰謀により、問題の解決や収束を意図的に遅延させる、妨害すること、そして特にそれにより利益を得ることを意味しており、医学に関するある物語が元になっているとされています。

ある日のこと、ある男が足を骨折して医者に診てもらいに行きます。しかし、この医者はより多くの利益を得ることに熱を上げる人でした。さて、この医者は自分のもとにやってきたけが人の男を診察し、傷の間にある骨が折れており、これは外に掻きだせるものと察知します。

しかし、医者はそれをせずに敢えて傷の中に骨を残したままにします。これは、患者の男により多くの回数に渡って自分のところに来させ、それによりより多額の治療費を払わせよう、という策略によるものです。

このことから、特に自分の利益を増やすために、策略や陰謀として意図的に問題を長引かせる、解決や収束を遅延させる行為を「傷の中に骨を残す」と表現するようになったということです。

普通は、医療関係者や医師なら、少しでも早い患者さんの治癒回復を願うのが当然だと思われます。これは所詮、1つの物語ですが、このような医療関係者が生まれないよう願いたいものですね。それではまた。

 


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