ペルシャ語ことわざ散歩(156)「出来事の治療は、発生前に行わねばならない」
3月 11, 2023 16:09 Asia/Tokyo
皆様こんにちは。このシリーズでは、イランで実際に使われているペルシャ語の生きたことわざや慣用句、言い回しなどを毎回1つずつご紹介してまいります。
今回ご紹介するのは、「出来事の治療は、発生前に行わねばならない」です。
ペルシャ語での読み方は、'Elaaj-e vaaqe'e qabl az voquu baayad kardとなります。
日本語でも、「予防は最高の薬」、または「予防に勝る治療なし」と言われますが、ペルシャ語のこのことわざも、病気にかかることを含め、何か悪いことが起こる前にその原因を未然に防ぐことの大切さを意味しています。
ちなみに、このことわざはイランの著名な詩人サアディの金言の中にも出てくるもので、サアディは災厄や悪い出来事を未然に防ぐことの大切さを以下のように述べています。
出来事の治療は発生前に行わねばならない
利益を得ることには全くいとわない、なぜなら仕事を失ったから
健康で平和なうちに戦争用の武器を造っておくがよい
万が一洪水が起こった後に、堤防を造ることはできないから
今回のコロナ危機は、1920年代初頭のスペイン風邪以来100年ぶりとされていますが、このような世界的な危機が起こることは恐らく大半の人々は予想していなかったものと思われます。
しかし、こうしたウイルスなどによる危機は偶発的なもので、今後また別のウイルスによる危機が再発することも十分考えられます。今回のコロナ危機での経験をもとに今後に備え、次回はできればその再発を未然に防ぐ方向につなげられることを臨みたいものですね。それではまた。
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