3月 03, 2024 19:40 Asia/Tokyo
  • イランの著名なシーア派イスラム法学者であるアーヤトッラー・ジャヴァード・アーモリー師
    イランの著名なシーア派イスラム法学者であるアーヤトッラー・ジャヴァード・アーモリー師

この世界は神の慈悲のもとに動いています。この物質世界をつかさどっているのは神です。神はある個人や集団を罰しようと思う時、あらかじめ計画を立てます。それも神の慈悲のひとつなのです。

イランの著名なシーア派イスラム法学者であるアーヤトッラー・ジャヴァード・アーモリー師は、聖典クルアーンの第55章「アッ・ラハマーン(慈悲あまねく御方)」章の解説で、この神による慈悲、正義、罰について触れています。

アーモリー師によれば、シーア派4代目イマーム・サッジャード(預言者ムハンマドのひ孫にあたる)の言行に従えば、我々はこの世界が神の慈悲のもとに動いていることを知らなければなりません。この物質世界をつかさどっているのは神です。神はある個人や集団を罰しようと思う時、あらかじめ計画を立てます。それも神の慈悲のひとつなのです。

アーモリー師は「殺人犯に対する刑や処罰は痛ましいものだ。しかし、社会にとっては慈悲あるいは正義である。神がある者を罰する時、それはその人物に対する敵意からではない。神は、その人物が目覚めること、あるいはその人物によって奪われた他者の権利を取り戻すことを望んでいるのだ。罰は神からもたらされた痛みではない。神は完全な正義であり、その正義は慈悲である」としています。

アーモリー師は、アッ・ラハマーン章を「クルアーンの花嫁」と呼びます。その理由として「あらゆるものを適切に調整する。神に天国や恵みについてだけ語ってほしいというのは間違いだ。地獄についても語られるべきだ。天国と地獄、双方に称賛すべきものがある」と語ります。

アッ・ラハマーン章には神が下す罰について触れている節が数多くあります。地獄が存在しなければ、それは存在にとって不完全なものです。現世で虐げられる者から権利を奪った横暴者に対してどのように正義が実現されるべきでしょうか? それを考えれば、神が一方では天国を創り、一方では地獄を創ったことは、神の慈悲と正義によるものであることがわかるでしょう。

 


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