4月 03, 2018 20:34 Asia/Tokyo
  • ストレス
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今回は、魂の健康に大きく影響する重大な要素である、ストレスについてお話することにいたしましょう。

前回は、神が人間を多数の側面を持つ存在物として創造したことについてお話しました。これらには、身体、精神、社会、そして魂という側面が含まれています。

魂という側面は、健康増進に加えてそのほかの側面の相互に連携させる機能を果たしています。魂の健康が危険に陥ると、その人は身体的な病気に加えて、孤独感やうつ病といった精神障害に陥ったり、生きる事の意義を見失ったりします。

 

 

 人間の精神面での健康を危険にさらす最も重大な要素の1つは、ストレスです。ストレスとは、その人に耐えられる限度以上の圧力がかかっているという、ある特殊な精神的、身体的な状態を指します。この場合、その人は「警告」、「抵抗」、「崩壊」という3つのプロセスを辿ります。

 

警告の段階では、ストレスを生み出す出来事が、人間の脳内で危険信号という形で認識され、視床下部がこの信号を解釈し、脳下垂体に危険信号を発します。これにより、脳下垂体が活性化してホルモンを分泌し、体全体の内分泌線に必要なメッセージを送ります。

この結果、より多くの赤血球が、血液内に入り、余剰な栄養分や酸素を体内の細胞に運び込みます。そして、心拍数が増え、呼吸が早まり、血液が皮膚や内臓から筋肉や脳に流れ込みます。さらに、手足が冷え、体全体が攻撃や侵略、逃避に向けた用意を整えます。

 

 

ストレスに対する抵抗の段階は、数時間から数日にわたる可能性もあり、この段階で人間の体は実際に、圧力の要因との戦いに向けた用意が整っています。この状態が長期間続いた場合、体内に備蓄された栄養が次第に喪失されます。

そして、ストレスによる3番目の段階は、身体の消耗であり、このことは体のエネルギーが減少し、病気や神経衰弱による弊害を受けやすい状態にまで至ります。すなわち、病気が表面化し、緊張やうつ病、疲労、いらいら、潔癖症、風邪、食欲不振、頭痛、高血圧、心臓発作といった症状により表れます。

実際に、ストレスを生み出す要素の影響により、崩壊という段階に達すると、仮に第1段階と第2段階の兆候を考えなくとも、その人は根本的な問題に巻き込まれていることになります。それは、この段階では人間の体と脳が反応を示す用意を整えているからです。そして、こうした反応は、無意識的に、また容易に発生します。

 

魂の健康をはじめとする、人間の健康に大きな影響を及ぼす要因の1つは、ストレスや緊張です。これまでに行われた研究調査によれば、人間は年齢や性別、結婚しているか否かなどにかかわらず、魂の健康のレベルが高くなればなるほど、ストレスが少なくなります。

もっとも、ストレスを生み出す要因も多岐に渡ります。一部の要因は、ごく小さく一時的なもので、自分や家族の軽い病気、会社への遅刻、他人による約束不履行、職場の上司や配偶者、近隣の人々との些細な衝突やいらいらなどが、これに該当します。

 

 

そして、こうしたストレスが強く耐え難いものとなることもあります。それらは、家族や親しい知人の死に直面すること、洪水や地震などの自然災害、戦争やその爆音といったものに遭遇することなどです。

 

もっとも、社会出の一般的な通念とは逆に、ストレスは常に破壊的で悪いことばかりではありません。それは、人生には少々のストレスや興奮も必要だからです。実施に、ごく軽く小さいストレスにより、人間は自分が請け負っている責務を履行できる状態に自らを維持するようになります。人間の言動の効率にかかわってくる場合以外には、ストレスは破壊的なものとはなりません。

例えば、学校に通う子供は試験の成績が気になることで、勉強する動機付けを与えられていることになります。しかし、こうした懸念が限度を越えたストレスに転じ、その子供の健康を危険に陥れるものであってはなりません。こうしたストレスが限度を越えてしまうと、学習に支障をきたし、その結果試験で実力を発揮できなくなります。

ストレスが大きくなればなるほど、その影響もより大きなものとなります。その例として、家族や身内の死は、彼ら農地の誰かが病気にかかることよりもはるかに大きなショックを与えます、さらに、身の周りで起こった出来事をどのように受け止め、解釈するかということも、その出来事の身体や精神面での影響の度合いを左右します。

 

ここで、1つの例を挙げてみましょう。死ぬ事を、1つのプラスの変化としてとらえ、生活条件の1つの変化、はかない現世からほかの国への脱却、さらには永遠の人生への旅立ちとして受け止め、また神の定めとして否定できない現実であると考えることができれば、このような信念を持たない人に比べて、自らの近親者の誰かが亡くなったことによる身体的、精神的なダメージは格段に削減されるはずです。

そして、これこそは魂の健康であり、人間が神を信じ、唯一の完全なる存在としての神と語らい、死後に待っている来世での永遠の人生を信じることにより得られるものなのです。

次回もどうぞ、お楽しみに。 

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