3月 18, 2021 15:08 Asia/Tokyo

イラン国立宝石博物館は首都テヘランにあり、世界で最も美しい博物館の1つに数えられています。

イランが保有する宝飾品の宝物庫であるイラン国立宝石博物館は、実際はイラン中央銀行の地下にある大きな金庫のことです。この博物館は1960年に建設され、歴史や宝石に興味のある人が見学できるようになっています。

ここでは、さまざまな時代の歴史的に非常に貴重な品々が保管されています。ここで展示されている品々の多くは、サファヴィー朝、アフシャール朝、ガージャール朝、パフラヴィー朝時代のものです。

この博物館で展示されるすべての宝石は貴重ですが、その中でも「Darya-ye Nur、(光の海)」と名付けられたダイヤモンド、「孔雀の玉座(太陽の玉座)」、「ナーデル王の玉座」、「宝石の地球儀」、「ナーデル王の帽子飾り」などの一部の所蔵品は有名です。

「光の海」と呼ばれるダイヤモンドは、世界で最も有名なダイヤモンドの1つであり、「光の山」と呼ばれるダイヤモンドと並び称されています。これらの高価なダイヤモンドは、アフシャール朝の王であったナーデル・シャーのインド遠征により持ち帰られたものですが、これら2つのうちの一つ、「光の海」は変遷の末、今日この博物館で保管され、一方「光の山」は英国のエリザベス女王の母、故エリザベス皇太后の王冠に飾られています。「光の山」はピンク色をしており、重さは182カラットあります。このダイヤモンドは王冠に配されています。

この博物館のもう一つの貴重な展示品は「孔雀の玉座」です。この玉座はガージャール朝のファトフ・アリー・シャーによって造られたもので、当初は太陽の玉座と呼ばれていました。この玉座は木材および宝物庫にあった金と宝石で作られており、玉座の上部には美しい太陽の装飾が施されています。

また、もう一つの貴重な収蔵品に、ファトフ・アリー・シャーが旅行に持っていくことができるように造られた「ナーデル王の玉座」があります。この玉座は12の木製の部品でできています。 両側には2頭の竜、階段の一段目の下には一匹のヒョウ、そして玉座の上部には二羽の孔雀がおり、すべてが金細工が施され高価な宝石で飾られています。

このほか、この博物館の貴重な収蔵品の一つに、1912年、ガージャール朝のナーセロッディーン・シャーの治世中に、宝物庫に保管されていた金を使って製作された「宝石の地球儀」があります。この地球儀は、地理的には正しいものではないかもしれませんが、その美しさはこれを製作したイラン人芸術家の高い芸術性を示すものです。この地球儀は、34㎏の金と3,656gの宝石でできており、5万1,366個のダイヤモンド、エメラルド、ルビーが使われています。

 

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