6月 17, 2021 15:51 Asia/Tokyo

皆様こんにちは。このシリーズでは毎回、イランで実際に使われているペルシャ語の生きたことわざや慣用表現、言い回しなどを1つずつご紹介してまいります。

今回ご紹介するのは、「鍋が他の鍋に向かって、お前の顔は黒いと言う」です。

ペルシャ語での読み方は、Diig be diig mi-guuyad ruut siyaahとなります。

このことわざの文字通りの意味は、黒焦げになっている鍋が、他の焦げた鍋に向かって「お前の顔は黒い」ということであり、自らの欠点や醜さに気づかず、他人の欠点や醜さばかりに目がいき、あげつらうことを意味しており、日本語のことわざの「目くそ鼻くそを笑う」に相当します。

なお、これとほぼ同じ意味を表すペルシャ語のことわざに「笊(ざる)が水差しに向かって、お前には穴があるとあざける」というものもあります。

私たちは何かと、他人の欠点ばかりが気になり、他人の身なりや言動などを上から目線で批判しがちです。しかし、「他人の悪を能(よ)く見る者は、己が悪これを見ず」と足利尊氏の名言にも言われるとおり、他人の欠点をあげつらい批判する人に限って、自分の欠点が見えていない、自分のことができていない、そういう人こそ重大な欠点を抱えている、というケースは世界に共通しているようです。

他人のことに目がいくあまりに、自分のことに気づかない、などということのないようにしたいものですね。それではまた。

 

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