12月 10, 2021 23:49 Asia/Tokyo

皆様こんにちは。このシリーズでは、イランで実際に使われているペルシャ語のことわざや慣用句、言い回しなどを毎回1つずつご紹介してまいります。

今回ご紹介するのは、「象様の仕事」です。

ペルシャ語での読み方は、Kaar-e hazrat-e fiilとなります。

この慣用句は、普通の人には到底なしえない困難な仕事、誰でもできる簡単なことではなく、達成が非常に難しいことを意味し、日本語で言う「至難の業」に相当します。

この表現になぜ、象という動物が使われているのかといえば、象はほかの大半の動物よりも体が大きく、力が強いことから、普通では運べないような重いものも運べることによると言われています。

また、この表現の由来や起源については他にも諸説があります。その1つによりますと、なぜ、象にまで~~様という敬称をつけるのか、その理由は、ヒンドゥー教の神の1つで片方の牙の折れた象の頭をしている神・ガネーシャに関係しているということです。またこのガネーシャはあらゆる困難や障害を取り除き、財産をもたらす神として信じられていることから、象様の仕事という表現が「非常に困難なことを成し遂げる」という概念を表すようになったとされています。

そして、一説によれば、この概念はサファヴィー朝およびアフシャール朝時代のイランが、当時インドを支配していたグルカーニー朝を攻撃した際に、イランの文化に流入してきた、と言われています。

今回も少々歴史的な話になりましたが、いかがでしたでしょうか。次回もどうぞ、お楽しみに。

 

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