• ナーセル・ホスロー(4)

    ナーセル・ホスロー(4)

    10月 15, 2019 13:31

    イスラム暦5世紀における、イランの高名な詩人で思想家のナーセル・ホスローは、若い頃に宮廷に仕え、そこで過ごしていましたが、43歳のとき、ある夢を見たことで精神的な変化を遂げました。彼は7年間、故郷を離れメッカのカーバ神殿などを訪れたあと、故郷に帰り、宮廷への出仕をやめ、禁欲生活と崇拝行為、哲学や思想の教育に従事するようになりました。

  • ナーセル・ホスロー(3)

    ナーセル・ホスロー(3)

    10月 14, 2019 13:50

    ナーセル・ホスローは、シーア派の一派であるイスマイール派への傾向を見せていたことから、多くの敵や反対者を持つようになり、この敵意により、彼は困難な生活を送るようになりました。彼は敵意や恨みから遠ざかり、安らぎを得るため、現在のタジキスタンに当たるバダフシャーン渓谷に移りました。彼の作品の多くは、この土地に滞在していた15年間に記されています。これらの中で、後世まで残された貴重な作品として、『旅行記』があります。

  • ナーセル・ホスロー(2)

    ナーセル・ホスロー(2)

    10月 13, 2019 14:10

    今回は前回の続きとして、11世紀のイランの優れた思想家で、広大なイラン文化圏で生活していた、詩人のナーセル・ホスローの生涯とその作品について検討することにしましょう。 前回は、ナーセル・ホスローが西暦11世紀に当たるイスラム暦の5世紀の高名な詩人であり、若いころから宮廷に使え、43歳の時にある夢を見たことから、精神的な変化を遂げ、メッカ巡礼に出たとお話しました。彼は旅に出てから7年後、故郷に戻り、宮廷に使えることをやめ、禁欲生活と神学研究、思索にふけりました。

  • ナーセル・ホスロー(1)

    ナーセル・ホスロー(1)

    10月 10, 2019 19:39

    「ホッジャト」、すなわち師匠と称されるナーセル・ホスローは、イスラム暦5世紀、つまり西暦11世紀のイランにおける詩人で評論家、研究者でした。彼は1003年、現在のアフガニスタンにあたるバルフ近郊のガバーディヤーンに生まれました。

  • アボルハサン・キャサーイー・マルヴズィー

    アボルハサン・キャサーイー・マルヴズィー

    10月 08, 2019 13:47

    今回はペルシャ語文学における偉人、キャサーイー・マルヴズィーについてお話しすることにしましょう。

  • アブー・バクル・シェブリー

    アブー・バクル・シェブリー

    10月 07, 2019 15:27

    9世紀から10世紀にかけての偉大な神秘主義思想家、アブー・バクル・シェブリーについてお話しすることにしましょう。

  • アボルヘイル(4)

    アボルヘイル(4)

    10月 06, 2019 13:33

    これまで繰り返しお話したように、アボルヘイルは10世紀から11世紀にかけて活動したイランの偉大な神秘主義哲学者であり、イラン北東部から中央アジアを含むホラーサーン地方のミーハナ村で生まれ、多くの師の教えを受け、生まれ故郷で81歳で死去しました。研究者は、アボルヘイルをイラン初の神秘主義詩人で、サナーイーやアッタールなどのイランの神秘主義詩人の先人だとしています。また、アボルヘイルに関する書籍としては、『神の唯一性の秘密』、『アブーサイード言行録』、『アブーサイードのマカーマート』の3つが現在まで残っていることについても、お話してきました。

  • アボルヘイル(3)

    アボルヘイル(3)

    10月 05, 2019 15:40

    アボルヘイルは11世紀の神秘主義思想家で、現在の中央アジアに位置するミーハナ村に出生し、多くの弟子たちを教育した後、故郷ミーハナ村で81歳の生涯を閉じました。また、研究者は彼をイラン初の神秘主義詩人で、サナーイーやアッタールなどの先人としています。

  • アボルヘイル(2)

    アボルヘイル(2)

    10月 03, 2019 17:30

    前回お話しましたように、アボルヘイルは11世紀における、イラン北東部・ホラーサーンの偉大な神秘主義者です。彼は当時はイランの領域で、現在の中央アジア・トルクメニスタンの古代都市ニサに近い、ホラーサーン地域のミーハナ村に生まれ、81歳で死去しました。彼の廟は現在も、ミーハナにあります。さらに、彼は多くの師の下で当時の一般的な学問を学び、子供時代から神秘主義の道を歩んできました。研究者によると、彼自身の作とされる詩はわずかな2行詩のみで、それ以外はほかの詩人の詩であり、アボルヘイルは自身の言葉を説明するためにそれを使用したということです。アボルヘイルは、自分の思想を詩で著したイランの初の神秘主義者であり、彼のこうした栄光は、『神の唯一性の秘密』という著作に記述されています。

  • アボルヘイル(1)

    アボルヘイル(1)

    10月 02, 2019 17:35

    間違いなく、イラン・イスラム的神秘主義思想は、イランの文化的な文学におけるもっともすばらしい遺産で、今日もイラン人の誇りの根源であり、精神的なものに飢えている世界に、貴重な遺産を提供しています。確実に、イランの名声に対する神秘主義者の役割は、イスラムの神秘主義を豊かにする中で、輝きを放ってきました。もし、イランの優れた神秘主義者が、イスラム神秘主義から削除されれば、この分野において優れた人物は残らないと思われます。