カザフスタン首都、再び「アスタナ」に名称変更
9月 18, 2022 15:14 Asia/Tokyo
中央アジア・カザフスタンの首都ヌルスルタンが、再び元名称「アスタナ」に戻されることになりました。
報道各社によりますと、カザフスタンのトカエフ大統領は、首都の名称について、2019年に自身の提唱で変更した「ヌルスルタン」から、元の「アスタナ」に戻す案に賛同し、17日土曜にこのことを定めた法令に署名しています。
首都の改称は今月2日、カザフスタンの下院議員グループが提案したもので、「ヌルスルタンは国民になじみがない」ことなどを理由としていますが、トカエフ氏の意を受けたものとみられます。
「ヌルスルタン」は、およそ30年にわたって国を率い2019年に辞任したナザルバエフ前カザフ大統領のファーストネームで、前大統領の側近だったトカエフ氏が後継に就いたあと忠誠心を示すため改称しました。
ナザルバエフ氏は退任後も国家安全保障会議の議長など要職にとどまり実権を握ってきましたが、今年1月に起きた市民の大規模な抗議活動では、その一族や側近が富や権力を独占してきたとして、批判の矛先が向けられていました。
このためトカエフ大統領は国民の不満を解消するため、ナザルバエフ氏の要職を解き特権を認めないよう憲法を改正するなど影響力の排除に乗り出していて、今回の首都の名称変更もその一環とみられています。
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