韓国大統領がソウル転倒事故で緊急談話「実に惨たん」、弔旗掲揚指示
韓国・ソウルの繁華街、梨泰院で、ハロウィーンイベントに押し寄せた多数の人が転倒し多くの死傷者が出た事故を受け、ユン・ソクヨル大統領が緊急談話を発表し、「国家哀悼期間」を設ける方針を明らかにしました。
ユン大統領は30日日曜午前、「実に惨たん(たる思い)だ」として、「ソウルのど真ん中で起きてはならない悲劇と惨事が起きた」と険しい表情を浮かべました。
また「不意の事故で亡くなった方々の冥福を祈り、けがをした方々の早期回復を願う」とし、「ご遺族にお悔やみ申し上げる。国民の生命と安全の責任を負う大統領として心が重く、悲しみを抑えきれない」と述べました。
さらに、「きょうから事故の収拾が一段落するまでを国家哀悼期間に定め、国政の最優先順位を事故の収拾と後続措置に置く」と強調しました。
また、「事故の原因を徹底的に調査し、今後同様の事故が再発しないよう根本的に改善する」とし、「地域のお祭りなども緊急点検を実施する」と語っています。
ユン大統領はこの談話発表後、記者の質問を受けず梨泰院の事故現場を訪れました。
そして現場視察後、政府ソウル庁舎に設置された事故収束本部を訪れ、対策会議を開くということです。
韓国大統領室によると、ユン大統領はすべての政府機関と官公署に対し、弔旗の掲揚を指示しました。
韓国・ソウルの繁華街、梨泰院で現地時間の29日土曜夜、ハロウィーンイベントに押し寄せた多数の人が転倒し、中国人やイラン人など外国人19人を含む151人が死亡し、82人が負傷しました。
負傷者82人のうち19人が重傷のため、死者がさらに増える可能性があります。
なお、在ソウル日本大使館や現地の消防当局などによりますと、この事故での日本人被害者・犠牲者はいなかった模様です。