中国外相、「米との関係は今年深刻に」
(last modified Sun, 25 Dec 2022 10:23:38 GMT )
12月 25, 2022 19:23 Asia/Tokyo
  • 中国の王毅外相
    中国の王毅外相

中国の王毅外相が、2022年の中米関係は深刻な困難に直面し、中国は米国による挑発や圧力に毅然と抵抗した、との考えを述べました。

王毅外相は、米国側は「執拗に中国を最大の競争相手とみなし続けた」とし、米政府は「中国に対し許しがたい封じ込め、弾圧、挑発を行ってきた」と強調しました。

また、ナンシー・ペロシ米上院議長による挑発的な台湾訪問に対し、中国は毅然と断固たる措置を講じ、国家の主権と安全を守るために「揺るぎない意志を完全に示した」としました。

さらに米国に対しては、方針を転換し、中国を客観的かつ合理的に認識し、さらに前向きかつ実利的な対中国政策をとるよう呼びかけ、これが健全で安定的な両国間関係発展の強固な基礎となるとの考えを示しました。

中国は24日にも、23日に米国で成立した国防権限法に台湾 への軍事支援強化が盛り込まれたことに「強い不満と断固反対」を表明しています。

バイデン大統領は23日、総額8580億ドルとなる2023会計年度(22年10月─23年9月)の国防予算の大枠を定めた国防権限法案に署名しました。

同法では、台湾向けには安全保障面の支援と迅速な武器調達に向けて最大100億ドルの予算が計上されましたが、これについて中国外務省は、「台湾海峡の平和と安定に深刻な打撃を与える」条項が含まれていると指摘しました。

また、中国メーカーの半導体を使用した製品を米国政府が調達するのを制限する条項が含まれていることについて「事実を無視して『中国の脅威』を誇張し、中国の内政に不当に干渉し、中国共産党を攻撃し中傷しており、深刻な政治的挑発だ」と非難しました。

一方、台湾は同法案について、安全保障の強化に寄与すると歓迎の意を示しています。

台湾国防部は国防権限法は米国が台湾との関係や安全保障強化を重視していることを示したとして謝意を示し、今後、同法の詳細について協議し「台湾関連の条項の予算策定と支出執行を徐々に推し進める」と表明しました。

 


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