韓国で、ユン大統領の反イラン発言めぐり緊張が続く
韓国で、先だっての同国のユン・ソクヨル大統領によるイラン関連の発言をめぐり、政党間の緊張が依然として続いています。
ユン大統領は、今月14日にUAEアラブ首長国連邦を訪問した際、イランをUAEの敵国だと発言し、物議を醸していました。内政干渉的でもあるこの発言は、イラン側はもとより、韓国の複数の野党側の反発をも招くこととなりました。
イランはこの件をめぐり、自国とUAEとの関係や大規模な協力を指摘するとともに、韓国当局に対して、ユン大統領の問題発言についての説明を求めました。
韓国では、イラン側の抗議の後、複数の当局者や外交関係者が数回にわたり、ユン大統領のこの軽率な発言の釈明や正当化に努めました。しかし、イランは、ユン大統領の表明の訂正に向けた韓国側の努力では不十分だとしました。これに加えて韓国の複数の野党も、政府側の釈明を受け入れず、このため同国では、ユン大統領の発言への抗議が依然として続いています。
IRIB通信によりますと、韓国最大野党の「共に民主党」は24日火曜、イランをめぐるユン大統領の発言を批判し、同大統領が韓国の外交と安全保障にとり最大の脅威になっているとしました。
このような批判に対し韓国与党「国民の力」は、「共に民主党は裏切り者である」として、野党側が外交面での緊張煽動を企んでいると非難しました。
ここで注目すべきことは、与党側がユン大統領の反イラン発言を、駐UAE韓国軍兵士の士気を高めるための行為だったと、正当化した点です。
イラン外務省のキャンアーニー報道官は今月23日、「韓国側はユン大統領の過ちを訂正する意向を表明したが、それに対して摂られた措置は十分なものではなかった」と語っています。