エジプト考古省がネトフリドラマを批判;クレオパトラの肌は「白かった」
4月 29, 2023 19:49 Asia/Tokyo
エジプト考古省が、女王クレオパトラを黒人として描いたネトフリドラマを批判しました。
フランス通信によりますと、米動画配信大手ネットフリックス)のドラマで、古代エジプトの女王クレオパトラが黒人として描かれていることについて、エジプト観光・考古省は27日木曜、クレオパトラは「肌が白かった」と主張しました。
英国人女優アデル・ジェームズさん主演の「女王クレオパトラ」は、5月10日の公開前からエジプトでは論争の的となり、歴史の書き換えを非難するオンライン署名にはすでに4万筆以上が集まっています。
観光・考古省は専門家の意見を含む長文の声明を発表し、クレオパトラは「肌が白く、ギリシャ系の容姿」だったとの見解で全関係者が一致していると強調しました。
またこの声明は、欧州系の特徴を示すイラスト付きで、歴史上の「レリーフや彫像が何よりの証拠だ」としています。
エジプト考古最高評議会のムスタファ・ワジリ事務局長は、クレオパトラを黒人として描くことは「エジプト史の改ざん」にほかならないと批判しました。
また、エジプト側の主張は「古代エジプト史の重要な一部であるクレオパトラ女王の歴史を守る」ためで、人種差別的な意図はないと補足しています。
クレオパトラは紀元前69年ごろに生まれた絶世の美女とされていますが、その容姿や肌の色については解釈の余地も残っているとされています。