インド首相が来月訪米、バイデン政権は中国けん制が狙いか
May 11, 2023 15:42 Asia/Tokyo
モディ・インド首相が来月、国賓としてアメリカを訪問する予定とされ、これにはバイデン米政権の中国けん制の狙いがあると見られています。
ロイター通信によりますと、ホワイトハウスのジャンピエール報道官は10日水曜、「バイデン米大統領は6月22日にインドのナレンダ・モディ首相を国賓として迎える」と発表しました。
同報道官は「今回の訪問は、自由で開かれたインド太平洋に対する両国の共通のコミットメントと、防衛やクリーンエネルギー、宇宙などの戦略的技術パートナーシップを高めるという共通の目標を強化するものだ」と指摘しました。
また、「人権に関する懸念はあるものの、インドとの関係は重要で、維持・構築する必要があるとバイデン大統領は確信している」と語りました。
バイデン政権はインドとの結びつきを集中的に強め、覇権的な海洋進出を進める中国をけん制し、さらに、ウクライナ特殊軍事作戦を実施中のロシアに融和的な姿勢をとるインドをつなぎ留める狙いもあるのでは、と見られています。
ちなみに、インドは9月に開かれる主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)の議長国で、バイデン氏とモディ氏はG20サミットに向けた意見も交わすとみられます。
なお、モディ氏は今月19〜21日に広島市で開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)にも招待されているほか、24日は豪シドニーで日米豪印4カ国の協力枠組み「クアッド」の首脳会議にも出席する予定です。