インド首相の演説、イスラム嫌悪煽る内容が63回/欧州で組織的なイスラムヘイトが増加
(last modified Thu, 13 Feb 2025 09:30:49 GMT )
2月 13, 2025 18:30 Asia/Tokyo
  • インドのモディ首相(右)とイスラエルのネタニヤフ首相
    インドのモディ首相(右)とイスラエルのネタニヤフ首相

インドのシンクタンクが同国のモディ首相の演説450件を分析した結果、イスラム嫌悪を煽るような内容が63カ所見つかったことが分かりました。

【ParsToday国際】インドのシンクタンク「インディア・ヘイト・ラボ(IHL)」は、国内で確認された宗教上のマイノリティに対するヘイトスピーチが2023年には668件だったのが、昨年には1165件に倍近く増加していることを明らかにしました。また、確認されたヘイトスピーチの98.5%がイスラム教徒に対するものでした。

IHLは、ムスリムへのヘイトスピーチ増加の背景として、昨年のインド総選挙でモディ首相が再選したことが大きく影響していると分析しています。今回の調査で確認されたヘイトスピーチのうちおよそ3分の2が、モディ首相率いるヒンドゥー至上主義と言われる与党「インド人民党」の支持基盤である地域でなされたものでした。そして、モディ首相自身の演説450件の中にも、イスラム嫌悪を煽るような内容が63カ所見つかったことが分かりました。

 

独イスラム団体、イスラムヘイトの増加に警鐘

ドイツ在住のイスラム教徒でつくる団体「ドイツ・ムスリム最高評議会」は、同国でイスラム教徒に対するヘイトスピーチや暴力が増えていると懸念を表明しました。同団体によると、2023年にドイツ国内で確認されたイスラム教徒に対する犯罪は464件(うち70件はモスクへの襲撃)だったのに対し、昨年はこれが1.4倍に増加したということです。

同じくドイツでイスラムヘイトへの対抗に取り組む団体「CLAIM」も、昨年だけで1926件のイスラムヘイトが確認されたとしています。中でもヒジャーブを被ったムスリム女性に対する犯罪が最も多いということです。また、こうしたイスラムヘイトは組織的なもので、イスラエル関連勢力による犯行のものもあるとしています。

 

スペインでのイスラムヘイト

モロッコの市民団体は、スペインに住むムスリム移民のうち47.5%が何らかのヘイト被害に遭っているものの、被害届が出されたのはわずか6%に留まっていると発表しました。同団体が行った調査では、スペイン在住の28歳から65歳までのムスリム移民584人が対象となり、その多くが組織的なヘイトに遭っているということです。スペインにはモロッコ出身のムスリム移民が多く住んでいます。

 


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