コロナ禍のシンガポールでデング熱が激増、過去最悪の被害懸念
(last modified Sat, 04 Jul 2020 08:06:41 GMT )
7月 04, 2020 17:06 Asia/Tokyo
  • コロナ禍のシンガポールで、蚊が媒介するデング熱が激増
    コロナ禍のシンガポールで、蚊が媒介するデング熱が激増

 新型コロナウイルスの被害も大きいシンガポールの国家環境庁(NEA)は4日土曜までに、蚊が媒介するデング熱の感染症も今年激増し、過去最悪の水準に達する恐れがあると警告しました。

CNNによりますと、年初以降に判明した症例は1万4000件以上で、通年では2013年に記録した過去最高の2万2170件を超す勢いとなっています。これまで16人が死亡し、早くも13年の倍となりました。

政府は対応策として公共の場所や住宅団地内などで潜在的な繁殖地の除去を図る調査を拡大し、今月15日からは住宅などの内外で繁殖の予防策を講じなかった場合に住民らに科す罰金を増やすとも通告しました。

また、新型コロナウイルスの予防策である隔離措置が感染数を押し上げる要因になっている可能性があるとし、自宅待機で住民が終日家内にいればそれだけ蚊が住宅地で繁殖地を増やし吸血の機会が多くなるとも推測しています。

デング熱はネッタイシマカが媒介するとされ、熱帯や亜熱帯地域の雨期に多く発生しています。高熱、激しい頭痛、筋肉や関節痛などの症状が出るのは感染者の約25%ともされ、症状が極端に悪化すれば出血、呼吸難、器官の機能障害が出て、死亡することもあり得ます。

 

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