国際人権団体アムネスティ、バングラデシュの離島へのロヒンギャ族難民の移送停止を強調
(last modified Sun, 22 Nov 2020 08:05:06 GMT )
11月 22, 2020 17:05 Asia/Tokyo
  • バングラデシュの離島へのロヒンギャ族難民の移送
    バングラデシュの離島へのロヒンギャ族難民の移送

国際人権団体アムネスティ・インターナショナルが、バングラデシュ・ベンガル湾に浮かぶ離島への、ロヒンギャ族イスラム教徒難民の移送計画の早急な停止を求めました。

バングラデシュのデジタルニュースサイト・ダッカトリビューンによりますと、バングラデシュ政府関係者はミャンマーのロヒンギャ族イスラム教徒300人から400人を含む100家族以上を、ベンガル湾内のシルト島に移送しようと画策しているということです。

バングラデシュ政府関係者は、この移送は自発的なものであると主張していますが、難民らはアムネスティに対し自分たちがこれを強制されたとしている

国連は、件の島を人間の生活に適したものとは表明しておらず、難民の多くはこの島への渡航を渋っています。

これ以前にも、300人以上のロヒンギャ族イスラム教徒難民らがこの島に移され、極めて劣悪な状態に置かれているのが現実です。

アムネスティ南アジア担当ディレクターのオマール・ワライヒ氏は、「シルト島は、国連から人間の生活に適した場所に認定されていないのみならず、同島への移民の移送プロセス自体が多大な不透明感に直面している」と語りました。

また、「難民の大半はこの島に移送されることに満足しておらず、またこの島について何も知らない」と述べています。

イルナー通信によりますと、国連から世界で暴虐を受けた人々とされているミャンマーのロヒンギャ族は、2012年に暴力行使を受けて以来現在まで、攻撃への更なる恐れと背中合わせだとされています。

アムネスティの統計によりますと、2017年8月にミャンマー軍による少数派のロヒンギャ族への弾圧が開始されてから現在まで、女性や子供を含むロヒンギャ族難民75万人以上がミャンマーを出国し、隣国のバングラデシュに避難しています。

この報告ではさらに、2017年8月25日から現在までに、2万4000人近いロヒンギャ族イスラム教徒がミャンマー軍により殺害され、11万4000人以上が暴行を受けているとされています。

今年の5月から6月にかけても、各国の人権擁護団体がオランダ・ハーグにあるICJ国際司法裁判所に対し、ミャンマーのロヒンギャ族の大量虐殺に関する情報の開示を求めています。

ミャンマーは、今年初めにこれに関する報告を国際刑事裁判所に提出しており、この報告ではロヒンギャ族のさらなる虐殺を阻止するために、ミャンマー政府が複数の措置を講じたと主張しています。

こうした中、30以上の人権団体が国際刑事裁判所に提出した共同書簡においては、ミャンマー政府の報告が公開されなければ、同国による違法で不当な情報が開示されないだろうと懸念を表明しています。

 

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