中国、年内にも世界最大のLNG輸入国に
6月 10, 2021 19:21 Asia/Tokyo
調査会社ICISエッジは9日水曜、中国が今年中にも、日本を抜いて世界最大の液化天然ガス(LNG)輸入国になるとの見通しを発表しました。
ロイター通信によりますと、一部のアナリストは、中国が世界最大のLNG輸入国になるのは2022年以降だとの見方を示していましたが、同社によると、過去12カ月ベースで、それよりも早い時期に世界首位になる可能性があるということです。
同国の力強い景気回復、寒波による需要増、また政府の環境汚染対策により、汚染の少ない化石燃料の需要が高まっていることが背景とみられます。
日本は数十年前から世界最大のLNG輸入国となっていますが、輸入量は長期的に減少傾向にあります。中国が日本を抜けば、急拡大しているLNG市場に大きな変化が起きることになります。
ICIS・LNGエッジによると、2020年6月ー2021年5月のLNG輸入量は、中国が7627万トン、日本が7632万トンとなっています。
2021年の輸入量は、中国が8120万トンと、日本の7520万トンを上回る見通しだということです。
LNGの二酸化炭素排出量は、石炭の約半分。中国のエネルギー源に占めるLNGの割合は約10%と、石炭、石油に次いで第3位となっています。
ICIS・LNGエッジは「好調な経済、政府の規制、LNGなどガスインフラへの投資を背景に、中国のLNG需要は長期にわたって拡大している」と指摘しています。
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