アフガン危機の悪化
現アフガン大統領のメッセージは最後となるか?
アフガニスタンのガニ大統領が数時間前に、テレビでメッセージを発し「わが国の運命について、国内の政治家や国際的なパートナー勢力との広範な協議が進行中であり、その結果が近く発表されるだろう」と語りました。
IRIB通信がアフガニスタン・カーブルから伝えたところによりますと、ガニ大統領は国民に対し、「私はあなた方の現在と未来を懸念しており、戦争によって引き起こされる難民化現象と情勢不安の拡大とを防ぐべく努力している」と述べています。
また、「私は、アフガンに仕掛けられた戦争が民間人のさらなる殺害を引き起こすことを許さない」とし、戦争難民の窮状に対処する必要性を強調しました。
アフガニスタンの反体制組織タリバンは14日土曜、「わが国東部パクティヤ州および、パクティカ州の各州都に入った当組織のメンバーらは、政府系中枢機関の占領・掌握を目指し進軍中である」と表明しています。
また、「当組織のメンバーは、パクティヤ州の州都ガルデーズ市に入った後、同市の刑務所を占領し、囚人らを釈放した」としました。
タリバンはさらに、アフガン東部クナル州を攻撃して、同州の一部の地域を占領しています。
アフガン東部各州でのタリバンの進軍と同時に、地元責任者らは、同国北部の町マザーリシャリフおよび、マイマナに対するタリバンの襲撃を撃退したことを明らかにしました。
また、現アフガン軍最高位の軍人であるドスタム元帥と、同国イスラム協会党支部のであるアタ・モハマド・ヌール支部長は、同国北部バルフ州の州都マザーリシャリフ市を積極的に防衛しています。
ヌール支部長は、「タリバンがマザーリシャリフを支配することを許さない」と強調しました。
アフガニスタンの状況が悪化するにつれ、西側諸国の駐カーブル大使館は、相次いで退去避難し、自国の外交官を本国へと帰国させています。
外国軍が20年間の駐留を終えてアフガニスタンから撤退する一方で、タリバンは4月から政府打倒のため攻撃を増加させています。
一部の情報筋によりますと、現在、タリバンはアフガニスタンの国土の3分の2を掌握しているということです。
カタール衛星放送アルジャジーラによりますと、タリバンの報道官は、大都市が相次いでタリバンに支配されているのは、アフガニスタン国民がタリバンを歓迎している証だとし、タリバンは政治的解決のルートは閉ざしていないと述べました。
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