台湾が、米製対潜水艦ヘリの購入を断念
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米製対潜水艦ヘリ
台湾が5日木曜、アメリカからの最新鋭対潜水艦ヘリの購入計画を断念したことを明らかにしました。
ロイター通信によりますと、台湾の邱国正国防相は、台湾による米国からの最新鋭武器購入をめぐる最新の動向についての議会からの質疑に対し、「この種の軍用ヘリの価格は非常に高額であり、わが国はそのための購買力がない」と述べています。
この報道によりますと、台湾はまた、榴弾砲M109A6中距離自走砲とスティンガー移動式対空ミサイルを含む、他の2つの兵器の購入を延期したということです。
邱国正国防相はまた、台湾がすでにスティンガーミサイルの購入契約を締結し、支払いも済んでいることから、米国に対しミサイルを納入するよう迫ることができるとしました。
米国からの武器弾薬の送付の遅延について、台湾が米国に警告したのはこれが3回目となります。
台湾はまた、「米国はM109A6砲兵システムの代替案を出してきているが、わが国はまだこれに関して決断を下していない」と表明しました。
中国は、台湾を自国領土の一部と見なしており、アメリカに対して繰り返し、台湾の独立感情への支援をめぐり警告しています。中国はアメリカの動向や台湾への武器売却を、領土保全の侵害であり自国の「一つの中国」政策と相容れないものだとしています。
アメリカは他国と同様、台湾とは正式な国交を結んでいませんが、台湾にとって最も重要な支援国・武器提供国となっています。このことが米中の緊張につながっています。
台湾は2019年、米国との間に170億ドルの武器取引協定に調印しましたが、米国はこれまでに受注した武器の20%しか台湾に納入していないと報告されています。
台湾は以前、米ロッキード・マーティン社からMH-60Rシコルスキー対潜水艦ヘリコプターを12機購入する意向を表明していましたが、台湾のメディアは米国がそれを拒否したと報じています。