韓米が4年7ヶ月ぶりの「原子力空母」参加の合同訓練 、北朝鮮けん制 
(last modified Sat, 04 Jun 2022 09:34:54 GMT )
6月 04, 2022 18:34 Asia/Tokyo

北朝鮮が7回目の核実験の準備を完了したとの見方が出ている中、韓国とアメリカが原子力空母を動員した共同訓練を実施しました。

韓国ヨンハプ通信がソウルから報じたところによりますと、両国が多国間訓練ではなく2国間訓練で原子力空母を動員するのは2017年11月以来、約4年7カ月ぶりとなります。

今回の合同訓練の背景には、北朝鮮の核・ミサイル高度化と脅威が看過できない水準に達したとの軍事的評価があるとみられています。

韓国軍合同参謀本部は4日土曜、韓国海軍が今月2日から3日間、沖縄東南の公海上で米海軍の空母打撃群と共同訓練を実施したと明らかにしました。

韓国海軍からは米ハワイ沖で開かれる多国間海上演習「環太平洋合同演習(リムパック)」に参加するため移動中の揚陸艦「馬羅島」(1万4500トン級)やイージス駆逐艦「世宗大王」(7600トン級)、駆逐艦「文武大王」(4400トン級)が、米海軍からは原子力空母「ロナルド・レーガン」(10万トン級)や巡洋艦「アンティータム」(9800トン)、イージス駆逐艦「ベンフォールド」(6900トン)などが参加しています。

韓米両軍は、訓練で北朝鮮の挑発に備えた連合作戦遂行能力を点検しました。

韓国合同参謀本部は「今回の訓練は北のいかなる挑発にも断固として対応するという韓米の意志を確固にする一方、韓米連合防衛能力と態勢を示し、米国の強力な拡大抑止公約の履行意志を見せた」と説明しました。

また「韓米は北が挑発する場合、圧倒的な勝利を保障できる万全の態勢を常時維持している」と強調しています。

この合同訓練の一方で韓国外務省は3日金曜、チョ・ヒョンドン同省第1次官、米国のシャーマン国務副長官、日本の森健良外務次官による第10回韓米日外務次官協議を今月8日にソウルで開催すると発表しました。

同省はまた、今回の協議で、北朝鮮・北朝鮮核問題をはじめとする域内と世界の課題に対応するための韓米日協力の重要性を確認し、今後の協力強化策について話し合う計画だと説明しています。

有識者らは、合同軍事演習を含めた地域でのアメリカの挑発行為が、軍国主義の増大や地域の情勢不安を助長している、と見ています。

一方、北朝鮮は自らの核兵器開発の決定的な理由として、アメリカの挑発行為や地域における米軍の駐留を挙げています。

昨今の北朝鮮の動向から、北朝鮮が核実験を実施するのではないかとの懸念が高まっています。

アメリカを初めとする西側諸国、および北朝鮮の近隣国である日本と韓国は常に、北朝鮮による弾道ミサイル・核実験を懸念しています。

 

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