北朝鮮が、国連軍縮機関の議長国に就任
北朝鮮が最近のミサイル実験実施から1週間後に、軍縮合意を目指す国連機関・ジュネーブ軍縮会議(CD)の議長国に就任しました。
この会議はスイス・ジュネーブで年に3回開催され、議長国は加盟65ヶ国がアルファベット順に交代で務めるもので、今回は北朝鮮が議長国となっています。
今回の会議は、核兵器の備蓄がピークに達した時期と重なり、核戦争の脅威を阻止する目的で開催されました。
しかし、1996年以来、この会議は核兵器廃絶に寄与する政策を打ち出すことに成功していません。
北朝鮮は、この軍縮会議の議長国を3週間務めることになります。
この出来事は、バイデン米大統領が韓国を訪問した後、北朝鮮が複数発のミサイルを実験した1週間後のことになります。
米国は、北朝鮮や同国による今回の議長国就任のイメージダウンをはかろうとしており、北朝鮮のこのたびの議長国就任が会議の有効性に関する多数の疑問を生み出した、と主張しています。
他の西側諸国も米国に追従し、会議の冒頭で共同声明を発表して、「我々は、[核]軍縮会議の価値を深刻に損なう北朝鮮の無謀な行動を深く懸念している」と表明しました。
有識者らは、合同軍事演習を含めた地域でのアメリカの挑発行為が、軍国主義の増大や地域の情勢不安を助長している、と見ています。
一方、北朝鮮は自らの核兵器開発の決定的な理由として、アメリカの挑発行為や地域における米軍の駐留を挙げています。
昨今の北朝鮮の動向から、北朝鮮が核実験を実施するのではないかとの懸念が高まっています。
アメリカを初めとする西側諸国、および北朝鮮の近隣国である日本と韓国は常に、北朝鮮による弾道ミサイル・核実験を懸念しています。