イラン原子力庁報道官、「遠心分離機への原料注入は原子力庁の法的義務」
7月 10, 2022 19:54 Asia/Tokyo
イラン原子力庁のキャマールヴァンディー報道官は、遠心分離機への六フッ化ウランガス注入は、「制裁解除とイラン国民の利益保護のための戦略的措置法」で同庁に対し定められた義務だと強調しました。
ロイター通信はIAEA・国際原子力機関の発表を引用して、イランが中部フォルドーにある施設でウラン濃縮を拡大する準備を進めていると主張しました。
ロイター通信が入手したのはIAEAが理事会理事国向けに作成した極秘文書で、その中で、イランが新型遠心分離機・IR-6を使用してウラン濃縮レベルを拡大しようとしていると記されています。
こうした中、イランは、IAEA理事会が採択した政治的で性急な対イラン決議を受け、同機関との協力を一部停止しました。この協力措置は、保障措置(セーフガード措置)の内容を超えるもので、イラン側の純粋な善意によって実現していたものでした。
イスナー通信によりますと、イラン原子力庁のキャマールヴァンディー報道官は、「2週間前にフォルドー核施設で設置・ガス注入作業が始まった新型遠心分離機のカスケードから、20%の濃縮ウランが取り出された」と発表しました。
同報道官は、イランがウラン濃縮を拡大しているという海外メディアの報道について、「遠心分離機IR-6への六フッ化ウランガス注入は、少なくとも2週間前にはIAEAに通告済みであり、IAEAもそれについて公表していたが、海外メディアがすぐに特定の意図をもって追跡し、誇張して報じた」と述べました。
その上で、「20%濃縮ウランの取り出し作業は、事前に通告された作業の最終段階のものだ」としました。
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