イラン外相、「核問題での譲れない一線は一切妥協せず」
9月 08, 2022 17:14 Asia/Tokyo
イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相は、「核問題での譲れない一線に関しては一切譲歩しない」とした上で、「制裁が交渉に及ぼす影響をなくすために、今後とも真剣かつ力強く取り組んでいく」と述べました。
イルナー通信によりますと、アミールアブドッラーヒヤーン外相は7日水曜、イラン最高指導者選出などの権限を持つ専門家会議の会合で、「イラン抜きの地域を目指した、アメリカによる政治・安全保障の新秩序構築の試みはすべて失敗した」と述べました。
その上で、「地域の政治・安全保障秩序におけるイランの重要な地位・役割を、誰も無視することはできない」としました。
同外相は、「国際環境の現状は変動しやすい」との認識を示し、国際秩序の不安定な性質や数々の危機の存在を強調し、「このような状況で、イランは荒海を進む安定した船と言える」と語りました。
また、現政権の近隣諸国・アジア諸国を優先したバランス外交や、核合意と制裁解除交渉の成り行きに国家経済と国民生活を委ねない政策について、「我々は政治、経済、貿易、文化、安全保障といった各分野の外交関係では、きわめて前途有望で前向きな経過をたどっている」と述べました。
そして、「バランス外交とは、外交関係を一つの軸や特定の地域だけに結び付けないということであり、我々は全世界のあらゆる可能性に注目し、イランの国益を追求していく」としました。
アミールアブドッラーヒヤーン外相は他にも、複雑な地域情勢における現政権の舵取りの成功や、ペルシア湾沿岸諸国との関係強化などについて語りました。