イランとロシアが、バンダルアッバース港湾に戦略的な運輸ハブ拠点設置を追求
9月 10, 2022 18:25 Asia/Tokyo
ノヴァク・ロシア副首相が、アゼルバイジャンにおける同国とイラン、ロシアの3カ国会合に触れ、物資の輸送のための南北ルートの拡大に関して「イランとロシアは、イラン南部のバンダルアッバース港湾での戦略的な運輸ハブ拠点の設置を検討中である」と語りました。
イルナー通信によりますと、ノヴァク副首相は「協議の主要議題の中で、我々は、合意を見直しバンダルアッバース港湾地域における輸送物流ハブ拠点の設置に関するプロジェクトの実施を関係国間で決定するよう提案した」と語っています。
また、「イランの北部バンダルアンザリー港湾および、バンダルアッバース港湾でのロシアの貨物のトランシップ(積み荷港から輸送された貨物を、途中の港で別の船に積み替えること)サービス・物流センターの開発、さらにペルシャ湾岸諸国への搬出貨物の移送に向けた、バンダルアッバース・ターミナルの利用に関して、意見交換がなされる予定だ」と述べました。
西暦2000 年にはロシア、インド、イランの間で、南北統合ルートでの輸送回廊の開設に向けた協定に調印されました。その後、この協定の参加国は14カ国に増えています。
この回廊を利用することで、インドに加えてイラン、ペルシャ湾岸諸国がロシア本土を経由してヨーロッパと結ばれ、それによりスエズ運河を経由する海上ルートに比べて輸送時間が半分に短縮されることになります。