IAEAが、テヘラン南部施設でのウラン60%濃縮を確認
(last modified Wed, 23 Nov 2022 11:45:04 GMT )
11月 23, 2022 20:45 Asia/Tokyo
  • テヘラン南部のフォルドゥー核施設
    テヘラン南部のフォルドゥー核施設

IAEA国際原子力機関のグロッシ事務局長は報告で、テヘラン南部のフォルドゥー核施設において濃縮度60%のウラン製造作業が行われたことを確認したとしました。

イラン原子力庁は、IAEA理事会の決議に対する対抗措置として、フォルドゥー核施設で濃縮度60%のウランを製造しました。

また、第2の対抗措置として、国内のナタンズ核施設にあるIR-2mとIR-4の2つのカスケードに点検の上でガスを注入し、さらに他の2つのカスケードも、ガス注入に向けて準備が整えられました。

IAEA理事会は、今月17日の定例会合において、アメリカと欧州3カ国(英独仏)の強い政治的圧力により、イランの平和的核活動に対する決議を採択しました。

イルナー通信によりますと、IAEA報道官は22日火曜、記者団に対して「当機関の核合意のグロッシ事務局長は、核合意内に定められたイランの核関連責務実施に関しての最新の理事国向け報告書において、イランがフォルド核施設内にある IR-6遠心分離機を使った2 つのカスケードの使用を開始し、濃縮度60%のウラン製造を行ったとした」と述べました。

続けて、「この報告書によれば、イランはフォルド核施設で、六フッ化ウランガスからの低濃縮度 ウラン(5~20%)の製造を大幅に拡大する計画も進めており、そのために、下位世代にあたるIR-1遠心分離機カスケードと入れ替えられる6基を含めた14基の新型IR-6遠心分離機カスケードを設置する予定だ」と説明しました。

グロッシ事務局長は報告書でさらに、イランがナタンズ核施設におけるウラン濃縮作業をさらに続け、100以上の遠心分離機カスケードを設置できる設備を増設する予定であると強調しました。

イラン原子力庁のエスラーミー長官は、この件をめぐり23日水曜、「フォルドとナタンズの核施設で行われた新たな作業は、IAEAの規則に沿ったものである。政治的圧力や決議採択は、解決策にならない」と述べました。

また、「2015年に核合意から離脱した米国は、時刻の責務を果たさなかっただけでなく、他の国々が責務を果たすのも妨げた」と指摘しました。

 


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