テヘラン革命裁判所が、テロ組織の指導者に死刑判決
テロ組織「トンダル(雷)」の指導者が、テヘラン革命裁判所により死刑判決を受けました。
テヘラン州検事総長は報告の中で、「テヘラン革命裁判所は一連の捜査の終了後、テロの計画と主導の罪で、テロ組織・トンダルの指導者、ジャムシード・シャールマフド被告に死刑を宣告した」と表明しました。
シャールマフド被告は、過去20年間にわたりイラン王政協会の名目により、パフラヴィー・イラン旧王制の利益を図るため活動を開始し、イスラムの神聖への侮辱的アプローチやテロ攻撃の実施により、イラン国民に対する一連の犯罪を引き起こしました。
テロ組織トンダルは2008年、イラン南部ファールス州の中心都市シーラーズ市内にある宗教施設で爆弾テロを実施し、イラン市民14人を殉教に至らしめ、ほか300人を負傷させました。このテロ組織は近年において、シーラーズ市内のダム爆破や、テヘラン国際書籍見本市でのシアン化物弾の爆発計画を含む一連のテロ作戦の実施を目論んでいましたが、イラン治安部隊の情報作戦により未遂に終わっています。
このテロ組織はさらに、イラン原子力産業の科学者、故マスウード・アリーモハンマディ氏テロ暗殺にも関与していました。
シャールマフド被告はイラン国内でのテロ攻撃実施当時、ある動画において、「我々は、シーラーズでの爆破事件を否定しなければ誰かを殺めることを恥じることはない。我々はテロを行い恐怖感を引き起こす」と語っていました。
シャールマフド被告による過去10年間の一連のテロ活動後、2020年8月にイラン治安部隊は複雑な作戦の中でこの犯罪者を逮捕しました。
シャールマフドの逮捕後、イラン国連代表部は国連事務総長に書簡を送付し、アメリカがテロ組織トンダルを支援していることに抗議し、イラン国内でのこの組織のテロ行為の責任はアメリカ政府にある、としました。
この被告人の逮捕と起訴状の発行後、この事件の審理は、被告人とその弁護士、テロの殉教者の遺族や原告の出席の下、サラヴァーティ裁判長により7回にわたり開廷、実施されました。
事件捜査のさまざまな段階で、被告は組織トンダルのすべてのテロ行為への責任を受けたほか、数十人ものイラン市民の殉教と負傷を引き起こしたテロ実行犯に影響を与えていたことも認めています。
事件に関する、文書と証拠、および被告人と彼の弁護士の弁論内容の完全な調査の後、ジャムシード・シャールマフド被告の行動は著しく公安をかく乱した、大きな犯罪例の1つであるとの判断から、被告人の有罪は明確かつ確実であると判断され、彼は死刑を宣告されました。
この判決が、イランの最高裁判所に上告し再審を要求可能だとされています。